調性音楽のシェンカー分析

2013年12月07日

音楽分析方法の専門書

本格的な音楽分析方法の解説書。

調性音楽のシェンカー分析
[単行本]
アレン キャドウォーラダー (著)
デイヴィッド ガニェ (著)
Allen Cadwallader (原著)
David Gagn´e (原著)
角倉 一朗 (翻訳)





<内容紹介> Amazonより

シェンカー理論は楽曲の分析、
とりわけ調性音楽の分析方法として、
1960年代から英語圏を中心に、
世界的に広く普及している。

特にアメリカでは、
「シェンカー」と明記されていなくても、
楽曲分析はほとんどすべてが
シェンカー理論によっていると言われる。

シェンカー分析は、楽曲を
そのもっとも原初的な構造(ウアザッツ)
からの展開として捉えるもので、
実際の分析においては、
現実の楽譜(前景)から複数の中景を経て、
もっとも基本的な後景へと還元していく。

本書は
訳者からの強い推薦を受けて刊行するもので、
2011年の原書第三版にもとづく訳出である。

全体は2部に分かれ、
第1部では、
旋律、和声、対位法の側面から
シェンカー分析の基本を説明し、
第2部は
主要な形式別に実作を分析する。

各章末には分析課題が付される。

巻末付録として
シェンカー分析特有の記号や記譜法が
わかりやすくまとめられるほか、
用語解説や参考文献、
日本語版オリジナルの事項索引などが付く。

訳者の労を多とした原著者からの、
日本語版への序文も寄せられた。

19世紀末から20世紀初頭に掛けて
活躍した、指揮者、作曲家、音楽理論家、
ハインリッヒ・シェンカーの業績を
1930年代から40年代に掛けて、
アメリカに初めて紹介したのは、
彼の弟子、
フェーリクス・ザルツァー、
オスヴァルト・ヨーナス、
ハンス・ヴァイセである。

そののち、
ザルツァーの弟子、
カール・シャハターが
アメリカにおける
シェンカー分析の分野で、
指導的な存在となった。

本書の原著者2人は、
このシャハターの弟子にあたる。

調性音楽のシェンカー分析

内容(「BOOK」データベースより)

調性音楽の和声的
および対位法的側面がもつ、
もっとも本質的な諸原理を、
実際の作品を
数多く分析することによって学ぶ。

日本の音楽学研究、
教育現場を考慮した注釈が付された、
最高の翻訳が実現。

教育的な姿勢がさらに強化された
原書第3版(2011)にもとづく訳出!

<目次>

第1部 基本原理
序論
旋律と対位法
バス・ラインと和声構造
線的技法
調的構造
旋律延長の技法
基本構造の基礎的な労作

第2部 分析の応用
1部分形式
2部分形式
3部分形式とロンド
ソナタ原理
慣用的な調的パターンと手法


terusannoyume at 23:33|PermalinkComments(0)TrackBack(0)
プロフィール
坂元輝(さかもと・てる)
「渡辺貞夫リハーサル・オーケストラ」で、プロ入り(21歳)。
22歳、自己のピアノ・トリオでもライヴ・ハウスで活動開始。
23歳、「ブルー・アランフェス」テリー・ハーマン・トリオ(日本コロムビア)
以後19枚のアルバム発売(現在廃盤)。
28歳、ジャズ・ピアノ教則本「レッツ・プレイ・ジャズ・ピアノ/VOL.1」
以後14冊(音楽之友社)現在絶版。
ネットで高値で取引されている?
(うそ!きっと安いよ)
他に、2冊(中央アート出版社)。
音楽指導歴40年。
プロから趣味の人まで対象に東京、京都にて指導を続けている。
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