アドリブは才能じゃない

2014年01月15日 23:57

「アドリブは才能がないと出来ない」と、
私は中学生ぐらいまで信じていた。

だから「自分には絶対に無理だ」と、
本気で思っていたんだ。

しかし、これこそ迷信?だった。

この考えが間違っていたことに
高校生の時に気が付いた。

アドリブは、やり方さえわかれば
誰でも弾ける。

そのやり方がわからないだけだ。

決して才能ではない。

そして
決してフィーリングで弾くのではなく
手から出まかせでもなく、
すべての音を頭でコントロールする。

私の教室で指導しているのは、
そんなやり方なので、初回から
1番簡単なアドリブが弾ける。

そこから毎回レッスンで少しずつ
いろいろなアドリブ技法を教わり
複雑にしていくという方法なんだ。

だから目指すべき目標は
どんなに複雑なフレーズでも、
どんなに速い音符のフレーズでも
すべての音をわかって弾いている。

もし途中で止められて、
「なぜこの音を弾いたのか?」
と聞かれても即座に答えられる。

それが本当のアドリブなので
決して感覚で弾くのではなく
手から出まかせでもない。

そして<才能>でもない。

適切な方法による訓練なんだよ。

今、出来ない人は、ただ単に
<方法がわからないだけ>なので、
決してあきらめてはダメなんだよね。

最後に、もう1度言っておこう。

アドリブは決して才能ではなく
適切な訓練で弾けるようになるんだ。

私は自信を持って、今そう言えるよ。


プロフィール
坂元輝(さかもと・てる)
「渡辺貞夫リハーサル・オーケストラ」で、プロ入り(21歳)。
22歳、自己のピアノ・トリオでもライヴ・ハウスで活動開始。
23歳、「ブルー・アランフェス」テリー・ハーマン・トリオ(日本コロムビア)
以後19枚のアルバム発売(現在廃盤)。
28歳、ジャズ・ピアノ教則本「レッツ・プレイ・ジャズ・ピアノ/VOL.1」
以後14冊(音楽之友社)現在絶版。
ネットで高値で取引されている?
(うそ!きっと安いよ)
他に、2冊(中央アート出版社)。
音楽指導歴60年。
プロから趣味の人まで対象に東京、京都にて指導を続けている。
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