「ガーシュウィン」分析研究

2013年07月14日

ガーシュインのジャズ

ガーシュインが聴いていた音楽は?

いろいろな音楽を聴いていたと思うけれど、
ガーシュインは
ジャズとクラシックを融合させた
ということになっているよね。

では、
当時のジャズとはどんな音楽だったのか?

当時は、ラグタイムやストライドピアノの時代。

まだ本格的なジャズピアノ・スタイルは
存在しなかったんだね。

だから今日、私たちが聴いているジャズとは
かなり違う音楽だ。

今、ガーシュインのピアノ曲を
分析している段階なので
これ以上詳しく説明出来ないけれど、
いつか詳しく(具体的に)解説するつもりだ。


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2013年07月13日

最近の研究テーマは…

最近、と言っても、ここ1ヵ月ぐらい
いろいろなことを書いているけれど、
すべて一つのことに関連している。

ジャズの歴史、ラグタイム、映画など
すべてあるテーマを研究していた。

それは、ガーシュインが、
どんな音楽を聴いていたのか?

どんな音楽の影響、あるいは
取り入れて作曲したのか?

それで、その前後の時代を調べたりしていた。

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2013年06月26日

ラプソディ・イン・ブルー

最近、ジャズの歴史を勉強しながら、
ガーシュインの伝記も3冊読んだ。

すでに絶版になっている3冊だけれど
以前手に入れておいてよかった。

そんなこともあって、
「ラプソディ・イン・ブルー」
の楽譜を見ながら、
CDを久しぶりに聞いたりしていた。

ガーシュウィン
ラプソディインブルー
(zen-on piano library)
[楽譜]
廻 由美子 (編さん)





ガーシュウィン ラプソディインブルー (zen-on piano library)

楽譜をほんの少し分析したけれど、
いつかじっくり分析してみたいと思った。


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2013年01月25日

ガーシュウィン曲集(電子書籍版)

ガーシュウィンのピアノ・ソロ用楽譜
のキンドル版(電子書籍)です。

Music By Gershwin [Kindle版]
¥1,544





Music By Gershwin

紙の楽譜で日本版もあるようだ。
(もちろん輸入版もある)

ガーシュイン
ピアノで弾くガーシュイン
ワーナー・ブラザーズ社 [楽譜]

<曲名>

スワニー
ス・ワンダフル
ストライク・アップ・ザ・バンド
アイ・ゴット・リズム
前奏曲 第1番-第3番
2つのハ調のワルツ
2つのキーによる即興曲
ラプソディ・イン・ブルー
バビット・アンド・ザ・ブロマイド
誰かが私を愛してる
レディ・ビー・グッド
エンブランサブル・ユー
私が愛した男
バイディン・マイ・タイム
ファッシネイティング・リズム
メイビー
サムワン・トゥ・ウォッチ・オーヴァー・ミー
アイヴ・ゴット・ア・クラッシュ・オン・ユー
君がために歌わん
ラヴ・イズ・スウィーピング・ザ・カントリー
レッツ・コール・ザ・ホール・シング・オフ
ナイス・ワーク・イフ・ユー・キャン・ゲット・イット
フォギー・デイ

(ピアノ・ソロ)


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2010年07月03日

「'S Wonderful」分析3

今回は「'S Wonderful」コード進行の続きです。

ガーシュインが原曲(ボーカル譜)に付けた
コード進行ではなく,
ソロ・ピアノ用に考えた特別な進行ですので、
とても勉強になりますよ。

まだ分析していない人は、
この先を読まないで下さい。

まず自分で分析しないと
あなたの実力が向上しませんからね。

答を先に知ってしまうと
「謎解き」の楽しさがなくなり
まったく面白くありません。

それでは、
分析した人のみ先に進んで下さい。

「ガーシュウィン ソングブック」(全音版)
  42〜43ページを開こう。

「'S Wonderful」分析(第1回)の<形式>は、
すでに書き込んでいますよね?

[A1] 1〜8

[A2] 9〜16

[B]  17〜24

[A3] 25〜32

では、始めます。

今回は
「A2」のコード進行を書き込んで下さい。

ガーシュウィン ソングブック 解説付 (zen-on piano library)

[A2] 9〜16

|E♭|E♭|Edim7 |Edim7|

|Fm7 Gm7|A♭M7 B♭7|

|E♭ |Cm Am7(♭5)|

<解説>

<9〜12>

この4小節は<1〜4>と同じですね。

|E♭|E♭|Edim7 |Edim7|

<13〜14>

|Fm7 Gm |A♭6 B♭7|

この楽譜のコードを忠実に書くと
「Gm」(3和音)と「A♭6」になっていますが、
現代なら以下のようになります。

|Fm7 Gm7|A♭M7 B♭7|

ダイアトニック・コード進行ですね。

<5〜6小節目>との違いを調べて下さい。

<14>
3〜4拍目「B♭7」に注目。

3拍目は「B♭7」でいいのですが、
4拍目は「B♭7(♯5)」ですね。

4拍目、右手の2つの音。
1番上の音は何でしょう?

「♭9=♭ド」の異名同音でしょうか?

ここは、もう1つの音(♯5)のように
次の小節の音に半音上行で解決していますね。

ですから「♭9」と言うより
「♯1?」のような使い方をしていますね。

そんなことは理論書には書いていませんが…。

<15〜16>

|E♭ |Cm Am7(♭5)|

<15>

右手だけ見ると「Cm」みたいですが、
これは「E♭6」です。

<16>

[B](17)から「キーG」に転調しますので
その前の小節(16)は
「ドミナント=D7」が一般的です。

しかし、
ここでは「Cm6」
または「Am7(♭5)=F7」
が来ていますね。

「サブドミナント・マイナー」からの転調です。

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2010年07月02日

ジャズ・ピアニスト研究

今回は、
ガーシュイン分析を書く予定でしたが、
時間がなくなってしまいました。

少しずつ分析を進めて
記事が増えたら
ガーシュイン研究の専門ブログを作る予定です。

それとは別に、ビル・エヴァンスや、
他のピアニストの研究もやろうと思っています。

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2010年06月29日

「'S Wonderful」分析2

今回から「'S Wonderful」のコード進行を学びます。

ガーシュインがソロピアノ用に付けた特別な進行。

とても(メチャクチャ)勉強になりますよ。

まだ分析していない人は、この先を読まないで下さい。

まずは自分で分析しないと実力が付きませんからね。

答を先に知ってしまうと面白くありません。

では、分析した人のみ先に進んで下さい。

「ガーシュウィン ソングブック」(全音版)
  42〜43ページを開こう。

「'S Wonderful」分析(第1回)の<形式>は、
すでに書き込んでいますよね?

[A1] 1〜8

[A2] 9〜16

[B]  17〜24

[A3] 25〜32

では、始めます。

「A1」のコード進行を書き込んで下さい。

ガーシュウィン ソングブック 解説付 (zen-on piano library)

[A1] 1〜8

|E♭|E♭|E dim7 |E dim7|

*|Fm7 |B♭7|

|E♭ D♭|C♭ B♭♭|

*<5〜6>を細かく書くと〜

|Fm7 Gm7|Am7(♭5) B♭7|

(以下の解説を参照)

<解説>

<1〜2小節>

ここは、2小節「E♭」(トニック)ですね。

1小節3拍目から「Cm」に見えますが
これは「E♭」の「6」です。

左手の伴奏型は、そのまま他の曲でも
使えますの覚えておいて下さい。

2〜3拍目「5−6」のラインを覚えること。

<3〜4小節>

ここは、2小節「E dim7」ですね。

次(5小節)の「Fm7」に行くための
「C7」ルート省略型です。

4小節目、左手4拍目「C音」は
「Fm7」第5音の先取りですが、

その結果、

この時のコードは「C7(♭9)」になります。

「E dim7(Bass C)」ですから…。

<5〜6小節>

ここは、スゴイです。

|Fm7|B♭7|を発展させる時、

普通なら

13〜14小節のコード進行になります。

ところが…

5小節2拍目まで「Fm7」で
3拍目「Gm(7)」になり、
4拍目はベース「F音」になってますね。

この「F音」は「Fm7」のルートみたいですが
次(6小節)の「B♭7」第5音の先取りです。

6小節、1拍目「B♭7」になっていますよね。

と思ったら、2拍目から、

「左手」に「Am7(♭5)」ですが

これは「F7」のルート省略型ですね。

「B♭7」に行く「ファイブ・オブ・ファイブ」です。
(和声学では、ドッペル・ドミナント)

4拍目は「B♭7」。

ここは譜を見ないと
何を言っているのか、わかりませんよね。

簡単にまとめると

|Fm7|B♭7|の時に

|Fm7 Gm7|Am7(♭5) B♭7|

このようなことをやっているのだけれど、

ベース音だけを見ると、ごく普通に

|Fm7|B♭7|のように見える?

面白いですね。

<7〜8小節>

ここも、スゴイです!

このコード進行、普通なら

30ページ、7〜8小節のようになります。
(キーは、違いますが…)

ところが、ところが…!

ここでは「B♭♭=A(異名同音)」に!

これは「裏トニック?」と言うべきもの。

「ドミナント」なら、わかりますよね?

「E♭7」の代理は、減5度上の「B♭♭7」。

異名同音で「A7」ですね。

ところが、これは「トニック?」。

上級理論ですから説明が長くなるので
ここでやめます。

でもね、この考えが、後年の
コルトレーン「ジャイアント・ステップス」や、
「マルチ・トニック・システム」に発展した?

いや、この時代から、すでにあったんだね。

「ビックリ!」

いや、当たり前か。

クラシックの方が理論は進んでいるからね。

(続く)

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2010年06月28日

一緒に学ぶと楽しいよ

前回の課題「'S Wonderful」分析(1)を、

まず自分で分析すると実力が付きますよ。

<分析のポイント>の読んで挑戦して下さい。

楽譜は、書店や楽器店で、すぐ手に入ります。

バッハ、ベートーヴェン、ショパンなどの楽譜で
ブルーの表紙の全音版を知っていますよね。

そのシリーズですので
クラシック楽譜のコーナーにあります。

ガーシュウィン ソングブック 解説付 (zen-on piano library)

私は今までガーシュインを
特別に好きだったわけではありませんが
分析してみると面白くて勉強になります。

あなたも楽譜をどこかで手に入れて
まず自分なりに分析してみて下さい。

このブログで一緒に学んで行きましょう。

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2010年06月26日

「'S Wonderful」分析1

今回から「'S Wonderful」を学ぼう。

またまた勉強になることが沢山ありますよ。

「ガーシュウィン ソングブック」(全音版)
  42〜43ページを開こう。

「'S Wonderful」分析(第1回)は、
 <形式>を書き込みましょう。

[イントロ]なし。
 いきなりテーマです。

[A1] 1〜8

[A2] 9〜16

[B]  17〜24

[A3] 25〜32

ガーシュウィン ソングブック 解説付 (zen-on piano library)

では、予習をしておきましょう。

まず自分で分析すると実力が付きます。

   <分析のポイント>

[A1] 1〜8

<5〜6>
コード進行は?
特に6小節目、最初のコードネームは?

<7〜8>
このコード進行は何だ!
特に最後のコードは要注意人物だ!
こんなコードからトニックに戻れるの?

[A2] 9〜16

<13〜14>
この小節と
 <5〜6>との違いは、どこだ?

<16>のコードは?

[B]  17〜24

<17>からのキーは?すぐにわかるよね。
でも、その前<16>の転調の仕方に注目。

<21〜24>
各小節に1つのコードネームだけれど、
内声部が細かい動きをしているよね。

[A3] 25〜32

<27〜28>
この小節と
 <3〜4><11〜12>との違いは?

<29>
3拍目のコードネームは?

<31>
ここは一体何をやっているんだろう。

       ☆

<注意>
この曲集のアレンジは
原曲のコード進行とは違い、
ソロ・ピアノ用に作曲者が付けたコードです。
だから、とても勉強になりますね。

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2010年06月25日

ガーシュインの伝記本

ガーシュインのことをもっと知りたいと思い、
伝記本を集めてみた。

<ジョージ・ガーシュインの伝記本>

私の手元にあるものは全部で5冊。

現在、書店で手に入る本は、次の1冊のみ。

☆「ラプソディ・イン・ブルー
 〜ガーシュインとジャズ精神の行方」
末延芳晴 著
(2003.7.9発行)

この本のみ日本人の著者で、
伝記ではないけれど参考になった。

内容(「BOOK」データベースより)

ラグタイムという視点から
「ジャズ・エイジ」を捉え直し、
新しいガーシュインへ。

ガーシュインが切り拓いた
クロスオーヴァーの地平を聴け。

内容(「MARC」データベースより)

ジョージ・ガーシュインは
20世紀の音楽に決定的な何をもたらし、
何を変えたのか?

ラグタイムというフォーカスから、
新しいガーシュインを語る。
『音楽芸術』掲載の
池宮正信へのインタヴューも収録。



以下の翻訳伝記本(4冊)は
 中古でしか手に入らない。
(発行が新しい順に並べた)

☆「ガーシュイン
     〜我、君を歌う」
イーアン・ウッド 別宮貞徳 訳
(1998.7.20発行)

☆「もうひとつのラプソディ
      〜ガーシュインの光と影」
ジョーン・ペイザー 小藤隆志 訳
(1994.11.10発行)

☆「ガーシュイン」
   (大作曲家シリーズ)
ハンスペーター・クレルマン 渋谷和邦 訳
(1993.11.25発行)

☆「アメリカン・ラプソディ
       〜ガーシュインの生涯」
ポール・クレシュ 鈴木晶 訳
(1989.12.10発行)

みなさんは集める必要ありませんが
ガーシュインを徹底的に分析研究したい人、
熱烈なファンだ、と言う人のみ、
アマゾンの中古本などで探しましょう。

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2010年06月21日

巴里のアメリカ人

「巴里のアメリカ人」を知っているかな?

え?「パリに知り合いはいない」だって!

違うよ。違う。ガーシュウィンの曲だよ。

今日紹介するのは同名の映画(DVD)だ。

この題名でわかると思うけれど、
全編ガーシュウィンの曲が使われている。

ぜひ観てみよう。(¥500コーナーにあるよ)

巴里のアメリカ人 [DVD] FRT-080

<内容紹介>
パリに住むアメリカ人ジェリー・ミュリガンは、
気ままな感じ易い青年だ。

パリに留まって1人前の絵描きになることが宿望だが、
絵の勉強は一向に進まない。

だが友達はたくさんできた。
米国人のピアニスト、アダム・クックや
フランス人の歌手アンリ・ボウレルたちである。

ジェリーの絵はさっぱりパリジャンにうけなかったが、
モンマルトルで開いた個展を訪れた金持ちの米国婦人
ミロ・ロバーツは、彼の才能を認め保証人になってくれた。

どうやらミロは絵よりもジェリーに思し召しがあるようだ。

ミロと一緒にキャバレーにいったジェリーは、
愛くるしい清楚なパリ娘リズを見染めて一目惚れ、
強引に彼女の電話番号を聞き出した。

あくる日から、ジェリーとリズは逢いびきを重ね、
お互いに愛し合う仲となった。

だがリズはアンリと内々に婚約していることを
ジェリーにかくしていたのだった。



上記のDVD(¥500)でも安いと思ったけれど、
よく調べたら以下のDVDは
「雨に唄えば」と2枚セットで何と¥500だ。

つまり、1枚¥250で楽しめるなんて…!




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2010年06月20日

「Fascinating Rhythm」分析6

「Fascinating Rhythm」(魅惑のリズム)

「ガーシュウィン ソングブック」(全音版)
  28〜29ページ

「Fascinating Rhythm」分析(第6回)は、
テーマ「B2」のコード進行を書き込みましょう。

毎回、楽譜をよく見て細部まで分析して下さい。
このブログだけ読んでいてもわかりませんから。

<形式>は、すでに書き込みましたね?

[イントロ] 1〜2小節

[A1]  3〜10
[B1] 11〜18
[A2] 19〜26
[B2] 27〜34

では
テーマ「B2」のコード進行を書き込んで下さい。

ガーシュウィン ソングブック 解説付 (zen-on piano library)

[B2] 27〜34

|A♭ Fm7|Dm7(♭5) A♭7 G7|

|Cm CmM7 Cm7|F7|

|B♭7|B♭7 F7 B♭7|

|E♭7|E♭7|

<解説>

[B1] と [B2] の違いをよく調べよう。

<27小節>
3拍目のベース音が<11小節)とは違う。
次の小節のコードが違うからですね。

<28小節>
「Cm」へ行くための「ツゥーファイブ」ですが
その間に「A♭7=D7の裏コード)があります。

「ジャズでよく使う技法だね」

<29小節>
左手のラインに「クリシェ」あり。

<30小節>
右手のフレーズが面白い(使える)。
アドリブに応用してもいいかも。

<31小節>
テーマ[A]の再現。

<32小節>
右手1〜2拍目。[A]のモチーフ拡大。

<33小節>
左手1〜2拍は、
[A1] 5小節目(全体では7小節目)のモチーフ。

右手2拍目裏からは、
[A1]1小節目(全体では3小節目)のモチーフ。

<34小節>
終止。
両手での分散、どこでも応用して使えるね。

        ☆

全体的に勉強になるところは沢山あるね。

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2010年06月19日

「Fascinating Rhythm」分析5

「Fascinating Rhythm」(魅惑のリズム)

「ガーシュウィン ソングブック」(全音版)
  28〜29ページ

「Fascinating Rhythm」分析(第5回)は、
テーマ「A2」のコード進行を書き込みましょう。

<形式>は、すでに書き込みましたね?

[イントロ] 1〜2小節

[A1]  3〜10
[B1] 11〜18
[A2] 19〜26
[B2] 27〜34

では
テーマ「A2」のコード進行を書き込んで下さい。

ガーシュウィン ソングブック 解説付 (zen-on piano library)

[A2] 19〜26

 (19〜22=ペダルB♭音)
|D♭7 C7|C♭7 B♭7|

|D♭7 C7|C♭7 B♭7|

 (23〜26=ペダルE♭音)
|G♭7 F7|F♭7 E♭7|

|G♭7 F7|F♭7 E♭7|

<解説>

[A1] と [A2] を比べて下さい。

本来なら同じメロディーとコード進行のはず。

ところがこのアレンジはメロディーを少し変えて
コード進行もまったく別のコードを付けていますね。

このコードの押さえ方を学んで下さい。

これが現代でも
ジャズ・ピアニストに使われているコードです。

(続く)


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2010年06月18日

ガーシュウィン伝記映画

ガーシュウィンの音楽が好きな人、
そして分析、研究する者にとって
この伝記映画(DVD)は必見ですぞ!

伝記映画だから当然だけれど
ガーシュウィン作品が沢山聞けるので
勉強になるし、楽しめる。

しかも、2時間以上も楽しめて、
何と、たったの<¥500>だよ!

<¥5,000>じゃないよ。
よく見てね。
たったの<¥500>だ!

この映画(DVD)を観れば
ガーシュイン作品を弾きたくなって、
分析、研究もしたくなると思うよ。

ぜひ、観てね!

「アメリカ交響楽」(DVD)
アルバート・バッサマン (俳優),
チャールズ・コバーン (俳優),
アービング・ラパー (監督)

アメリカ交響楽 [DVD] FRT-030

<内容紹介> Amazon

ニューヨークのレミック楽譜出版社に
ある日ジョージ・ガーシュインという若者が
ピアノ弾きとして雇われてきた。
彼の仕事は朝から晩までこの店の楽譜を
お客に弾いてきかせることだった。

まもなく彼の作曲した「スワニー」は
ブロードウェイの人気者アル・ジョルソンに認められ、
ジョルソンの「シンバッド」で唄われたこの曲は
作曲家ガーシュインの名とともにたちまち全米を風靡した。

レミックの店で知り合った歌手ジュリイも
彼の「本当に素晴らしい」を唄って人気をたかめ
二人の間は急速に親しさを増していった。

やがて彼に注目したボール・ホワイトマンは、
ジャズ交響楽の作曲を依頼した。

彼は3週間を費やしてひとつの曲を作り上げた。

ついに
アメリカ音楽史に1頁を画する記念すべき日が訪れた。

1924年2月12日、
不朽の傑作「ラプソディ・イン・ブルー」の演奏が終わったとき
エオリアン・ホールを埋めつくした聴衆の拍手と歓呼は
場内をゆるがせた。

音楽を愛し、命の限り情熱を注いだ
ジョージ・ガーシュインの生涯を描いた傑作。



大型書店に行くと
古い映画(DVD)¥500コーナーがあるよね。

その中にあるよ。

このジャケット写真のものと、
別の写真(別会社)のDVDもあるけれど
中身は同じ映画だ。
(収録時間の表記が少し違うけれど…?)


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2010年06月17日

「Fascinating Rhythm」分析4

「Fascinating Rhythm」(魅惑のリズム)

「ガーシュウィン ソングブック」(全音版)
  28〜29ページ

「Fascinating Rhythm」分析(第4回)は、
テーマ「B1」のコード進行を書き込みましょう。

<形式>は、すでに書き込みましたね?

[イントロ] 1〜2小節

[A1]  3〜10
[B1] 11〜18
[A2] 19〜26
[B2] 27〜34

では
テーマ「B1」のコード進行を書き込んで下さい。

ガーシュウィン ソングブック 解説付 (zen-on piano library)

[B1] 11〜18

|A♭ A♭/G|Fm7 B♭7|

|E♭ A7(♭5)|D E♭|

|Cm Cm(M7)|Cm7 F7|

|B♭7|D♭dim(ここは不明?)|

<解説>

<11小節>

コードは「A♭」だけですが
3拍目ベースに「G」を使っていますね。
次の「Fm7」に行くための経過音です。

このような状況で必ず使う技法です。

<12小節>

「E♭」へ行くための「ツゥー・ファイブ」です。

<13小節>

13〜14小節は「E♭」が本来のコード。

しかし、この小節の4拍目で
「A7(♭5)」のようなコードにしていますね。

<14小節>

「E♭」の小節ですが、
半音下から「D→E♭」として遊んでいますね。

右手は、それぞれの「Mペンタ」です。

<15小節>

4拍目に「CmM7」があります。

ガーシュインは「♭1」と書くのですね。
現代では、いやコードネームでは(かな?)、
「M7」で書く場合の方が多いのでは?

<ガーシュイン>(楽典的?)
「1−♭1−♭7−6」(6→「F7」の「3」ですが)

<現代のジャズ理論では、これが一般的>
「1−7−♭7−6」

<16小節>

右手、2拍目コードと3拍目裏コードに注意!
こんなことをやっているんですね。

<17小節>

ここは「ドミナント」。

<18小節>

ここは「?」です。
これだけでは第3音がありませんからね。

ヴォーカル譜(2段譜)などを調べる予定です。
(輸入版を持っている人は調べて下さい)

私の持っている1段譜の楽譜では
「B♭dim」になっていましたが…?

後日報告します。

<ジョージ・ガーシュイン分析研究会>

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2010年06月16日

学ぶことが沢山あるね

ガーシュウィン曲集の分析は
とても勉強になります。

例えば前回の話は
複雑に聞こえるフレーズを作るヒントになります。

リズム訓練にもなりますね。

この考え方を、どんどん発展させていくと
今後数年間は退屈しない程の課題が作れます。

ただ、それに気付くか、気付かないかの差です。

ガーシュウィン ソングブック 解説付 (zen-on piano library)

今回の宝物に気付かなくてもいいです。

この曲集、まだまだ他にも宝物がありますから…。

ぜひ分析、研究してみて下さい。

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2010年06月15日

「Fascinating Rhythm」分析3

今回は、
楽しいリズム訓練の「おまけ」があるぞ。

「Fascinating Rhythm」(魅惑のリズム)

「ガーシュウィン ソングブック」(全音版)
  28〜29ページ

「Fascinating Rhythm」分析(第3回)は、
テーマ「A1」のコード進行を書き込みましょう。

<形式>は、すでに書き込みましたね?

[イントロ] 1〜2小節

[A1]  3〜10
[B1] 11〜18
[A2] 19〜26
[B2] 27〜34

ではテーマ「A1」のコード進行を書き込んで下さい。

ガーシュウィン ソングブック 解説付 (zen-on piano library)

[A1]  3〜10

|B♭7|B♭7|B♭7|B♭7|

|E♭7|E♭7|E♭7|E♭7|

<解説>

このコード進行だけ見ると
「なんて単純なんだ」と思うだろう。

しかし楽譜を見ると非常に複雑に見える。

その原因は〜

まず左手コードの中にある以下のライン。

1−♯1−2−♯2−3−♭3−2−♭2

そして右手の「3拍半フレーズ」が重要。

この曲のモチーフは

ファ、♭ラ、ソ、ファ、♭シ、♭シー

最初の音から5番目まで8分音符で
最後(6番目)の音のみ4分音符だ。

つまり合計3拍半(8分音符7つ分)。

これを4拍子の中で切れ目なく4回繰り返す。

ということは〜、
2回目からのフレーズは以下の所から始まる。

1小節、4拍目裏から「ファ」が始まり、

2小節、4拍目表から「ファ、♭ラ」が、

3小節、3拍目裏から「ファ、♭ラ、ソ」が
それぞれスタートする訳だよね。

「わかるかな?」

楽譜をよ〜く見て研究してね。

この説明ではわからない人のために
とてもわかりやすい課題を書いておくね。

     <応用課題>

4拍子を感じて以下の歌詞を歌いなさい。
「きー」のみ4分音符、他はすべて8分音符。

|あんパン好きーあ|んパン好きーあん|

|パン好きーあんパ|ン好きー * *|
        (* *=4分休符が2つ)

これで4小節が複雑に聞こえる訳だね。

<命令>
この課題を(一晩中)繰り返し歌って
複雑なフレーズのリズムをマスターせよ。

「じゃあ、また明日、ここで会おうぜ!」

(続く)

<ジョージ・ガーシュイン分析研究会>

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2010年06月14日

「Fascinating Rhythm」分析2

ジョージ・ガーシュウィン分析研究会

「Fascinating Rhythm」(魅惑のリズム)

「ガーシュウィン ソングブック」(全音版)
  28〜29ページ

「Fascinating Rhythm」分析(第2回)は、
<イントロ>のコード進行を書き込みましょう。

<形式>は、すでに書き込みましたね?

[イントロ] 1〜2小節

[A1]  3〜10
[B1] 11〜18
[A2] 19〜26
[B2] 27〜34

この後、イントロのコード進行を書き込んで下さい。

ガーシュウィン ソングブック 解説付 (zen-on piano library)

[イントロ] 1〜2小節

|E♭ A7 B♭7 B7 C7|

|C♯7 D7 E♭7 (A7)|

<解説>

現代のジャズ・ピアニストが使っている
ルートを省略したコードの押さえ方は、
この時代からすでにあったんだね。

<1小節>

2拍目「A7」から半音で上がって行くコード。
右手、上から2声目に注目してほしい。

「A7」のみ「♭13」で、
「B♭7」から後のコードは、すべて「13」だ。

「B♭7」からは全声部が半音で上がっていく。

だから「A7」も「13=♯ファ」にして、
横の流れを「♯ファ→ソ」にしてもいいのでは?

そうした方が全部「統一」出来るのに…。

でも、ガーシュウィンは、そうしなかった。

「なぜ?」

その理由を考えてみよう。

曲の始まりだから、
「E♭」のキーに合う(本来のスケール)音、
自然な横の流れとして「ファ→ソ」を選んだ?

この理由は、想像だから信じなくていい。

でもね、ガーシュウィンがこの音にした、
わざわざ「♭13=ファ」を選んだ感覚を
よく味わって弾こうではないか。

<2小節>

3拍目「E♭7」までは前小節「B♭7」から
全声部が半音で上がって来ている。

ところが4拍目だけは
1番上のメロディー音のみが半音上がって
コード全体が上がっている訳ではない。

しかも「E♭7」で「ミ=E音」は
「♭9=F♭♭=♭♭ファ」ではなく、
テーマ「A1」最初のメロディー音「ファ」に
半音下から持って行く音として使っている。

それならコードごと「A7」にして、
「A7→B♭7」と解釈すればいい。

「E♭7」と「A7」は裏表(代理)関係。

下3声はそのまま同じ音でも
頭の中で切り替えればいいだけだ。

そもそも、このイントロは
半音下から上行することが主要な要素だ。

だから最後も半音上がってテーマに入る。

このように解釈したので
4拍目はカッコして「(A7)」と書いた。

(続く)

この後も、自分で分析してみよう。
勉強になって実力がアップするぞ。

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2010年06月13日

「Fascinating Rhythm」分析1

ジョージ・ガーシュウィン分析研究会

「Fascinating Rhythm」(魅惑のリズム)

「ガーシュウィン ソングブック」(全音版)
28〜29ページ
「Fascinating Rhythm」分析(第1回)は、
 形式を書き込みましょう。

<形式>

[イントロ] 1〜2小節

[A1]  3〜10

[B1] 11〜18

[A2] 19〜26

[B2] 27〜34

この後、コード進行を分析して書き込んで下さい。

ガーシュウィン ソングブック 解説付 (zen-on piano library)

(続く)


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2010年06月12日

何をしているのかな?

あなたは最近、何を学んでいますか?

私はブログに書いていたように
ガーシュウィン曲集を分析していました。

ブログに書いた曲だけでなく曲集の全曲です。

ガーシュウィン ソングブック 解説付 (zen-on piano library)

この曲集は今でも演奏されている曲と、
今ではあまり知られていない曲が収録されています。

まず今でも有名な曲、
よく演奏される曲からブログに書こうかなと思います。

でも逆に
今は忘れられている曲を紹介するのもいいかな?

そんなことを考えながら
ラヴェルの曲集を分析したり、
カプースチンを分析したりして
支離滅裂な日々を過ごしていました。

今日は「ガーシュウィン分析」を書けませんでしたが
なるべく時間を作って書き始めようと思っています。


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2010年06月11日

ガーシュウィン分析の薦め

私は特別にガーシュウィンが好きという訳ではなかった。

今までジャズのスタンダード曲を演奏していたら、
ガーシュウィンの作品も含まれていたという程度だ。

しかし今回この曲集を分析してみたら
学ぶことが沢山あったので、しばらく続けようと思う。

作曲者ガーシュウィン本人の選曲、編曲の楽譜は
大変に貴重で、パーカー(ビバップ)以前の時代でも
すでに今日のジャズ・ピアニストが使うコードも
使っていることがわかる。

ガーシュウィン ソングブック 解説付 (zen-on piano library)

クラシックの人にも、ジャズピアノ学習者にも
楽しくジャズが学べる曲集だ。

もちろん私も学ぶことがまだまだあるので、
引き続き分析を続けようと思っている。

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2010年06月10日

「The Man I Love」分析12

「The Man I Love」分析<第12回目>

ガーシュウィン ソングブック 解説付 (zen-on piano library)

今回は、ガーシュウィン分析の応用編です。

前回で分析が終わりましたが、
このアレンジはテーマだけですよね。

そこで、アドリブが出来る人は、
アドリブ・コーラスを演奏しましょう。

その場合、この楽譜を最後まで弾くと
曲が終わってしまいます。

そこで32小節目は譜面通りに弾かずに

|E♭ B♭7| にして、

1小節目「E♭」に戻ってアドリブ・コーラス。

その後の展開は、ジャズを演奏する人なら
わかりますよね。

構成を考えて、またテーマに戻って下さい。


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2010年06月09日

「The Man I Love」分析11

「The Man I Love」分析<第11回目>

ガーシュウィン ソングブック 解説付 (zen-on piano library)

今回は、19ページ「A3」です。

<形式>

[A1] 1〜8

[A2] 9〜16

[B] 17〜24

[A3] 25〜33

この形式の最後「A3」ですね。

「A3」25〜33小節のコード進行。

|E♭|E♭m7|

|Gm7(♭5)/D♭|C7|

|Fm7(♭5)|B♭7|

|E♭ A♭|E♭|E♭|

25〜30小節は
「A1」 1〜6小節と同じです。

31小節は、
「A2」 15小節と同じ。

32〜33小節が
「コーダ」(エンディング)です。

今回とても勉強になるのは、32小節目。

コードは「E♭」です。

左右の手を使ったパターンは、
いろいろな時に使えますので、
分析して、12のキーに移調して覚えましょう。

エンディングのコードを弾いた後などで
いつでも使えます。

速いテンポの曲で使うなら8分音符、
または16分音符に変えてもいいですね。

理論書などに書いていない具体例は、
このように実際の曲を分析して取り入れましょう。


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2010年06月08日

「The Man I Love」分析10

「The Man I Love」分析<第10回目>

ガーシュウィン ソングブック 解説付 (zen-on piano library)

18ページ「B」の続きです。

「B」17〜24小節までのコード進行。

[B]
|Cm Cm7|D7/C G7/C|

|Cm Cm/E♭|G7|

|Cm Cm7|D7/C G7/C|

|Cm C7/G|Fm7 B♭7|

今回は
「B」5〜8小節(全体では21〜24小節)です。

|Cm Cm7|D7/C G7/C|

|Cm C7/G|Fm7 B♭7|

<解説>

<21〜22小節>

この2小節は「B」1〜2小節(全体17〜18)
と同じです。

<23小節>

1〜2拍目の右手は19小節と同じですが、
左手は違いますので注意して下さい。

3〜4拍目は左右の手、両方とも違います。

4拍目、
メロディー「♭ラ」は「♭13」ですので
内声に「♭9」を使っていますよね。

ジャズ理論では当たり前の規則ですが、
ガーシュウィンの時代でも常識だったんだ!

<24小節>

3拍目。
「B♭7」では「♭9」が使われていますね。

理論的には「♭9=♭ド」ですが、
ここでは「シ」(ナチュラル)で書かれています。

これは、右手の他の音との関係ですね。

こう書くと「G / B♭7」になるので
わかりやすいからでしょう。

(続く)

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2010年06月07日

「The Man I Love」分析9

「The Man I Love」分析<第9回目>

ガーシュウィン ソングブック 解説付 (zen-on piano library)

18ページ「B」の続きです。

「B」17〜24小節までのコード進行。

[B]
|Cm Cm7|D7/C G7/C|

|Cm Cm/E♭|G7|

|Cm Cm7|D7/C G7/C|

|Cm C7/G|Fm7 B♭7|

今回は
「B」3〜4小節目(全体では19〜20小節)です。

|Cm Cm/E♭|G7|

<解説>

<19小節>

4拍目のコードは「Cm6」ですね。

「B」は、キーが「Cm」に転調していますので
トニックですから「6」。

<20小節>

この小節は、特に勉強になりますので、
弾くだけでなく、しっかり分析研究して下さい

コードが「G7」で、メロディーは全音符です。

このような時によく使う技法の実例です。

いろいろな場面で応用出来ますので、
12のコードに移調して覚えるといいですよ。

(続く)

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2010年06月06日

「The Man I Love」分析8

「The Man I Love」分析<第8回目>

ガーシュウィン ソングブック 解説付 (zen-on piano library)

今回は、18ページ「B」の続きです。

以下の「形式」は、すでに書き込んでいますね。

[A1] 1〜8

[A2] 9〜16

[B] 17〜24

[A3] 25〜33

「B」17〜24小節までのコード進行も
書き込んでいますよね。

[B]
|Cm Cm7|D7/C G7/C|

|Cm Cm/E♭|G7|

|Cm Cm7|D7/C G7/C|

|Cm C7/G|Fm7 B♭7|

今回は
「B」2小節目(全体では18小節目)です。

|D7/C  G7/C|

<解説>

2つ目のコードを「G7」と書きましたが
「B dim7」と書いた人も正解です。

ここは実際に「B dim7」を使っていますよね。

これは「G7(♭9)」のルート省略なのです。

「G7(♭9)=ソ、シ、レ、ファ、♭ラ」から
  ルートを省略すると、
「シ、レ、ファ、♭ラ=B dim7」ですよね。

ですから「B dim7/C」と書いて、
「ここは<ドミナント>=G7なんだな」
と理解していればいいのです。

トニック上のドミナントですけれど…。

その前の「D7」は「ファイブ・オブ・ファイブ」
 (ドッペル・ドミナント)ですよね。
これもトニック上ですけれど…。

このように、コード進行は理論的に覚えると、
沢山の曲が覚えられますよ。

(続く)


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2010年06月05日

「The Man I Love」分析7

「The Man I Love」分析<第7回目>

ガーシュウィン ソングブック 解説付 (zen-on piano library)

今回は、18ページの「B」からです。

以下の「形式」は、すでに書き込んでいますね。

[A1] 1〜8

[A2] 9〜16

[B] 17〜24

[A3] 25〜33

では、「B」17〜24小節までの
コード進行を書き込んで下さい。

[B]
|Cm Cm7|D7/C G7/C|

|Cm Cm/E♭|G7|

|Cm Cm7|D7/C G7/C|

|Cm C7/G|Fm7 B♭7|

<解説>

ここでスゴク勉強になるのは最初の小節。

<17小節目>「Cm」のメロディー、
「♭ミ、ファ、ソ、♯ファ、ソー、♭ミー」
の各音に対して、1音1音コードが付いている。

コードネームは「Cm」なんだけれど、
右手はほとんど別のコードを弾いているよね。

こんなこと自分では気が付かないでしょう?

ここを、じっくり分析、研究してほしいんだ。

ジャズ理論を学ぶと
こんなことが簡単に出来るようになる。

じっくり味わって弾いてみよう。

(続く)


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2010年06月04日

「The Man I Love」分析6

「The Man I Love」分析<第6回目>

ガーシュウィン ソングブック 解説付 (zen-on piano library)

今回から18ページ「A2」に進みます。
コード進行を書き込んで下さい。

[A2] 9〜16小節

|E♭|E♭m7|

|B♭m/D♭|C7|

|Fm7(♭5)|B♭7|

|E♭ A♭|E♭ A♭7 G7|

<解説>

<11小節目>
コード音の中に「G音(ソ)」がないので
分析としては「B♭m/D♭」にしました。
(「A1」3小節目は4拍目に「G音」がある)

現代のジャズなら「Gm7(♭5)」ですので、
あなたがこの曲を覚える時は「Gm7(♭5)」
または「Gm7(♭5)/D♭」で覚えて下さい。

<15小節目>
「A♭」は「6」がある。

<16小節目>
ベース・ラインに注目。
こうするとキレイなラインになるね。

同じような状況の時に応用出来るので、
覚えておこう。

    〜〜〜 ☆ 〜〜〜

「A1」(1〜8)と「A2」(9〜16)の違いは?

9〜13小節までの各小節の4拍目に注目。

この「脇役=おかず」が「A1」とは別のもの。

さらによく見ると、「おかず」の開始音が
各小節で半音ずつ下がっている。

|(9)♭シ|(10)♭♭シ|(11)♭ラ|

|(12) ソ|(13) ♭ソ|

(続く)


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2010年06月03日

「The Man I Love」分析5

「The Man I Love」分析<第5回目>

ガーシュウィン ソングブック 解説付 (zen-on piano library)

17ページを開いて下さい。

今回は、7〜8小節目。

|E♭ G7|A♭ B♭7|

<7小節目>

「E♭」は、トニック。

「G7」から次の「A♭」は、偽終止。

<8小節目>

「A♭」は、サブドミナント。

「B♭7」は、ドミナント。

今回の2小節も大変勉強になりますね。

コードネームとメロディーだけの楽譜では、
コードを2分音符や4分音符で弾くだけでしょう。

ところが「7小節目」の2、4拍目の裏拍で
学ぶべき技法が使われています。

まず、左右の手で弾く半音が「反行」している。

さらに右手は、半音「上行」モチーフを
4拍目裏でも「同型反復」している。

左手も同じように「同型反復」している。
ここでは半音「下行」モチーフですけれど…。

最初から書いてあるので
何となく弾いて終わりそうですが、
こんなことを自分で考えられるでしょうか?

この「おかず」がある場合と、ない場合を弾いて
比べてみて下さい。

本当に「ちょっとしたこと」なのですが
やはり「名脇役」という感じでしょう。

そして最後の「B♭7」は、
2分音符で弾いてもいいのですが、
このように弾くとピアノ曲という感じになりますね。

以上で1〜8小節を説明しましたが、
ピアノ技術的にはみんなが弾けるレベルでも
編曲の仕方で学ぶべき所は沢山あるでしょう。

このようなことを分析して
あなたの音楽、ジャズピアノに応用して下さい。

(続く)


terusannoyume at 17:53|PermalinkComments(0)TrackBack(0)

2010年06月02日

「The Man I Love」分析4

「The Man I Love」分析<第4回目>

ガーシュウィン ソングブック 解説付 (zen-on piano library)

17ページを開いて下さい。

今回は、5〜6小節目。

|Fm7(♭5)|B♭7|

<5小節目>

「Fm7(♭5)」のメロディーは、
1小節目、3小節目と同じモチーフですね。

両手でメロディーとコードを弾く方法を
じっくり研究して下さい。

いろいろな場面で応用出来る技法です。

<6小節目>

ここは、とても勉強になりますね。

コードネームは「B♭7」一つだけです。

ところがところが
「*、ソ、♭ラ、ソ、♭シ−、♭ラー」の
メロディー1音1音にコードが付いています。

こんなこと、自分では考えないでしょう?

最初から書いてあるので、
何となく弾いて終わってしまいそうですが、
このようなところを研究分析して下さいね。

弾く時はじっくり味わって弾きましょう。

4拍目コードは、
さりげなく「♭9」を使っていますね。

(続く)

terusannoyume at 09:52|PermalinkComments(0)TrackBack(0)
プロフィール
坂元輝(さかもと・てる)
「渡辺貞夫リハーサル・オーケストラ」で、プロ入り(21歳)。
22歳、自己のピアノ・トリオでもライヴ・ハウスで活動開始。
23歳、「ブルー・アランフェス」テリー・ハーマン・トリオ(日本コロムビア)
以後19枚のアルバム発売(現在廃盤)。
28歳、ジャズ・ピアノ教則本「レッツ・プレイ・ジャズ・ピアノ/VOL.1」
以後14冊(音楽之友社)現在絶版。
ネットで高値で取引されている?
(うそ!きっと安いよ)
他に、2冊(中央アート出版社)。
音楽指導歴40年。
プロから趣味の人まで対象に東京、京都にて指導を続けている。
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カプースチン・ピアノ曲集