2011年02月05日 01:58

ブルースの複雑化(3)

リアルブック研究「B」(5)

「THE REAL BOOK」 VOL.1
(6th edition)

「B」で始まる曲名
(「ザ・リアルブック」第1巻40〜64ページ)
の中から<ブルースを見付ける課題>です。

前回までに7曲の内、5曲を取り上げたので、
残りは2曲になりました。

今回も<ブルースの複雑化>の続きです。

45ページを開いて下さい。
サビ付きの有名なブルースです。

コード進行と形式が複雑化していますよね。

解説しましょう。

<ブルースの形式>

ブルースは、12小節で出来ている。
それが一般的な形式です。

例外として、16小節、24小節もあります。

さらに(この曲のように)サビ付きのブルースも。

「A1」12+「A2」12+「B」8+「A3」12=44小節

スタンダード曲の代表的な形式、
<A(8)+A(8)+B(8)+A(8)=32小節>の

「A」部分が、ブルース(12小節)になっています。

「B」(サビ)は
一般的なスタンダード曲と同じ8小節です。

それから「A1〜2」と「A3」では、
後半(7小節目)からメロディーとコード進行が違う
というところもよく見て分析して下さいね。

        ☆

今回のような変型ブルース形式の曲
(ブルースの応用形式というべきか?)は
他にもありますので、別の機会に指摘しましょう。

THE REAL BOOK - VOLUME 1 Sixth Edition For All C Instruments

さて、残り1曲ですね。

56ページの曲は有名なので演奏した人もいるでしょう。

でも、この曲が
「まさかブルースなんて!」
ほとんどの人は気が付かないで演奏していたのでは…?

コード進行をよく分析してみて下さい。

ちゃんと<ブルースの条件>に当てはまりますよね。

かなり発展させていますが…。

わかりますか?

      (続く)


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プロフィール
坂元輝(さかもと・てる)
「渡辺貞夫リハーサル・オーケストラ」で、プロ入り(21歳)。
22歳、自己のピアノ・トリオでもライヴ・ハウスで活動開始。
23歳、「ブルー・アランフェス」テリー・ハーマン・トリオ(日本コロムビア)
以後19枚のアルバム発売(現在廃盤)。
28歳、ジャズ・ピアノ教則本「レッツ・プレイ・ジャズ・ピアノ/VOL.1」
以後14冊(音楽之友社)現在絶版。
ネットで高値で取引されている?
(うそ!きっと安いよ)
他に、2冊(中央アート出版社)。
音楽指導歴60年。
プロから趣味の人まで対象に東京、京都にて指導を続けている。
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