2011年01月16日 23:58
ブルースの複雑化(1)
リアルブック研究「B」(3)
「THE REAL BOOK」 VOL.1
(6th edition)
ジャズ曲集の定番「ザ・リアルブック」から
A,B,C 〜 順に何曲か取り上げ、
簡単な解説を書いています。
「B」で始まる曲名
(「ザ・リアルブック」第1巻40〜64ページ)の中から
<ブルースを見付ける課題>を続けましょう。
前回は、7曲の内、3曲を取り上げたので、
残り4曲ですね。
(60ページの曲は別にして下さい。
曲名に「〜Blues」と書いてありますが、
コード進行を見るとブルースとは思えませんので)
今回からは<ブルースの複雑化>を学びましょう。
中級〜上級者向けの話ですが、
初心者でも何となく分かると思います。
残り4曲で分かりやすいのは64ページの曲ですね。
最初の12小節は
ブルースとは関係ないコード進行のメロディーがあります。
この12小節をイントロと思えば、
次からはブルース形式になっていますね。
アドリブ・コーラスも「Fブルース」と指定してあるので
完全なブルースです。
ただし少し複雑化していますよね。
楽譜の(上から4段目)「B」から説明しますね。
(ここからがブルースですから…)
4小節目に「A7」があります。
3拍目裏の位置にコード・ネームが書いてありますが、
メロディーを見ると2拍目裏から「A7」ですね。
この「A7」は、
次の小節「B♭7」に半音したから解決するコードです。
ブルースで、
ここ(4小節目)に半音下のコードを持って来るのは、
珍しい例ですよね。
この「A7」はテーマの時だけで、
アドリブ・コーラスの時は省略していいと思います。
次に複雑化している小節は、7小節目。
普通なら「F7」(トニック)に帰って来る小節ですが、
メロディー音が「ミ」なので「F7」は使えませんね。
「FM7」になるので、代理コード「Am7」を使い、
さらに「トゥー、ファイブ」にする。
その「トゥー・ファイブ」が次の小節で半音下がる。
そして本来(そのキー)の「トゥー・ファイブ」に
さらに半音下がって行くのですね。
ここは複雑ですので楽譜を見ながら、
ひとつひとつ確認しながら読んで下さい。
9〜10小節目の「トゥー・ファイブ」の間に
「D♭7」が入っていますね。
「D♭9」なんて書いてありますが、
メロディーに「9」があるので
そのように書いたのですね。
「D♭7」でいいですよ。
この「D♭7」は、
メロディー「ミ♭」だけに対してのコードで、
4拍目裏「ド」は関係ありません。
だって全然合わない音ですよね。
この「ド」は、次の「C7」のルート(1度)を
「レ♭」に行くアプローチ・ノート的に使っているのですね。
THE REAL BOOK - VOLUME 1 Sixth Edition For All C Instruments
さて、残り3曲ですが、
さらに複雑化していますよ。
初心者には難しいかもしれませんが、
1〜2曲なら見付けられるかもしれません。
ぜひ<ブルース発見の旅>に挑戦してみて下さい。
「THE REAL BOOK」 VOL.1
(6th edition)
ジャズ曲集の定番「ザ・リアルブック」から
A,B,C 〜 順に何曲か取り上げ、
簡単な解説を書いています。
「B」で始まる曲名
(「ザ・リアルブック」第1巻40〜64ページ)の中から
<ブルースを見付ける課題>を続けましょう。
前回は、7曲の内、3曲を取り上げたので、
残り4曲ですね。
(60ページの曲は別にして下さい。
曲名に「〜Blues」と書いてありますが、
コード進行を見るとブルースとは思えませんので)
今回からは<ブルースの複雑化>を学びましょう。
中級〜上級者向けの話ですが、
初心者でも何となく分かると思います。
残り4曲で分かりやすいのは64ページの曲ですね。
最初の12小節は
ブルースとは関係ないコード進行のメロディーがあります。
この12小節をイントロと思えば、
次からはブルース形式になっていますね。
アドリブ・コーラスも「Fブルース」と指定してあるので
完全なブルースです。
ただし少し複雑化していますよね。
楽譜の(上から4段目)「B」から説明しますね。
(ここからがブルースですから…)
4小節目に「A7」があります。
3拍目裏の位置にコード・ネームが書いてありますが、
メロディーを見ると2拍目裏から「A7」ですね。
この「A7」は、
次の小節「B♭7」に半音したから解決するコードです。
ブルースで、
ここ(4小節目)に半音下のコードを持って来るのは、
珍しい例ですよね。
この「A7」はテーマの時だけで、
アドリブ・コーラスの時は省略していいと思います。
次に複雑化している小節は、7小節目。
普通なら「F7」(トニック)に帰って来る小節ですが、
メロディー音が「ミ」なので「F7」は使えませんね。
「FM7」になるので、代理コード「Am7」を使い、
さらに「トゥー、ファイブ」にする。
その「トゥー・ファイブ」が次の小節で半音下がる。
そして本来(そのキー)の「トゥー・ファイブ」に
さらに半音下がって行くのですね。
ここは複雑ですので楽譜を見ながら、
ひとつひとつ確認しながら読んで下さい。
9〜10小節目の「トゥー・ファイブ」の間に
「D♭7」が入っていますね。
「D♭9」なんて書いてありますが、
メロディーに「9」があるので
そのように書いたのですね。
「D♭7」でいいですよ。
この「D♭7」は、
メロディー「ミ♭」だけに対してのコードで、
4拍目裏「ド」は関係ありません。
だって全然合わない音ですよね。
この「ド」は、次の「C7」のルート(1度)を
「レ♭」に行くアプローチ・ノート的に使っているのですね。
THE REAL BOOK - VOLUME 1 Sixth Edition For All C Instruments
さて、残り3曲ですが、
さらに複雑化していますよ。
初心者には難しいかもしれませんが、
1〜2曲なら見付けられるかもしれません。
ぜひ<ブルース発見の旅>に挑戦してみて下さい。