2009年07月30日 23:55

基礎理論も大切に学ぶ

「イントロ虎の巻」

<第1章> Up Tempo の続き

今日もジャズ理論の勉強を続けよう。

まず「完全な誤植」からスタート。

★21ページ上(−1)

6小節目
「A♭7」(コードネーム)の(9)は(♯9)にする。

逆に、もし(9)が正しいのなら楽譜の方を「♭シ」に。
    (右手1番上の音だ)

しかし、ここでは(♯9)が正解だと思う。

理由は、2、4小節の3拍目 「A♭7」を見てみよう。
     ここが(♯9)だからだ。
(半音下からのアプローチ・ノート的な使い方だけど、
「シ」の音になっているので6小節目も「♯9」だと思う)

             ☆

さて、次は誤植ではないと思うけれど…。
(まだこの譜例)

1小節目、4拍目裏の「B♭7」
3小節目、4拍目裏の「Am7」

前後の状況(コードなど)が同じなのに、ここだけ違うよね。

これでいいのかな?

まず先に3小節目「Am7」から説明するけれど、
この「Am7」は、次の4小節目のコードを半拍前に出した。

ジャズでは、よくやることだ。

ところが1小節目は「B♭7」のままだよね。

だから、わざと1回目と2回目は変えたのかな?

誤植じゃないと思うけれど、4拍目の裏は
   次の小節のコードを弾く方がいいような気がする。

これは「好みの問題」だから、どちらでもいいけれどね。

あなたは、自分がしっくり感じる方を選べばいいと思う。

           ☆

さて、この譜例、もう1つだけ言っておこう。

これも誤植ではないけれど、

7小節目、「G」コード、
「ミ」と「ソ」に「ナチュラル」を付ける。

前の小節に「♭ミ」と「♭ソ」がある場合、
次の小節で「♭」は無効になるのでこのままでいいけれど
     念のために「ナチュラル」を付けると親切なんだね。

★21ページ下(−2)

これも、このままでいいと言えばいいけれど…。

5小節目、1〜2拍目、3連符の頭の音「♭シ」を「♯ラ」に。

異名同音だから、どちらでもいいと思うかもしれないけれど、
半音下から上がっている音なので「♯ラ」が正解。

その証拠に、次の小節を見て。

1拍目の装飾音(小さい音符)は「♯ラ」になっているでしょう?

だから統一した方がいいよね。

そうすると、5小節目の「♭シ」は、「♭」を付けなくていい。

「♯ラ、シ、レ、ラ、シ、レ」
(2つ目の「ラ」は前の「♯」が有効)

このような話は「楽典」の問題なので、しっかり学んでおこう。

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プロフィール
坂元輝(さかもと・てる)
「渡辺貞夫リハーサル・オーケストラ」で、プロ入り(21歳)。
22歳、自己のピアノ・トリオでもライヴ・ハウスで活動開始。
23歳、「ブルー・アランフェス」テリー・ハーマン・トリオ(日本コロムビア)
以後19枚のアルバム発売(現在廃盤)。
28歳、ジャズ・ピアノ教則本「レッツ・プレイ・ジャズ・ピアノ/VOL.1」
以後14冊(音楽之友社)現在絶版。
ネットで高値で取引されている?
(うそ!きっと安いよ)
他に、2冊(中央アート出版社)。
音楽指導歴60年。
プロから趣味の人まで対象に東京、京都にて指導を続けている。
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