2009年05月11日 23:54

ジャズ・ピアノ研究(12)

前回は「オレオ」を学んだ。

今回は、それに関連した勉強をしよう。

「オレオ」のコード進行は

「リズム・チェンジ」だったよね。

「それって何?」と言う人と、

「そんなの知ってるよ」と言う人がいるね。

今回は、どちらの人にも勉強になるよ。

 ☆「それって何?」と言う人へ

ジョージ・ガーシュウィン作曲の
「I got rhythm」という曲があり、
このコード進行で作曲された曲。

とても沢山あるのだけれど、それらの曲を
「リズム・チェンジ」と呼んでいるんだね。

 ☆「そんなの知ってるよ」と言う人へ

このブログ4月30日に投稿した動画、
ビル・エヴァンスの「イスラエル」を、
もう1度観てもらいたい。

あの時、説明しなかったのだけれど、
「イスラエル」が終ると司会者が出て来る。

そして、司会が終ると、
エヴァンスの演奏がまた始まるよね。

曲名は「ファイブ」という
エヴァンスのオリジナルなんだ。

実はね、この曲が「リズム・チェンジ」
なんだけれど、気が付いたかな?

そう言われて聴いても、
まだわからない人が沢山いると思う。

とにかく観てみようか。
(画面下の時間5分50秒からの曲)





テーマからドラムは、本来の速いテンポを
叩いているけれど、ピアノのメロディーは
わざと拍子がわからないような旋律だよね。

さらに<サビ>なんて、もっとわからない。

でもね、コード進行を思い浮かべながら
よーく聴いていると、わかって来るよ。

アドリブ・コーラスは普通だからわかるね。

そして、ラスト・テーマの最後の8小節で
「オレオ」のテーマが出て来るでしょう?

これって、エヴァンスの冗談なんだよね?

とにかく単純なコード進行でも、
 エヴァンスが作曲すると、
こんな複雑な曲になるんだね。

「どうだった。参ったでしょう?」

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プロフィール
坂元輝(さかもと・てる)
「渡辺貞夫リハーサル・オーケストラ」で、プロ入り(21歳)。
22歳、自己のピアノ・トリオでもライヴ・ハウスで活動開始。
23歳、「ブルー・アランフェス」テリー・ハーマン・トリオ(日本コロムビア)
以後19枚のアルバム発売(現在廃盤)。
28歳、ジャズ・ピアノ教則本「レッツ・プレイ・ジャズ・ピアノ/VOL.1」
以後14冊(音楽之友社)現在絶版。
ネットで高値で取引されている?
(うそ!きっと安いよ)
他に、2冊(中央アート出版社)。
音楽指導歴60年。
プロから趣味の人まで対象に東京、京都にて指導を続けている。
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