2006年12月28日 23:59

譜面、読めなくてもいいの?

「譜面は、読めた方がいいに決まっています」
 と言いたいところですが、
実は
「読めなくてもいい場合」
さらに
「読めない方がいい場合」
もあります。

「読めない方がいい?」
そんなことが、本当にあるのでしょうか。

いろいろな場合を説明していきましょう。

まず、
「読めた方がいい場合」
いや、
「読めなくてはいけない場合」です。
 クラシックは、
 譜面が読めなくては話になりません。
 絶対条件です。

「読めなくてもいい場合」
 完全な即興演奏の場合、読む必要がありません。
 すべて即興なのですから。(譜面はないので)
 ただし、必要な時もありますから
 出来れば少しでも読めた方がいいですけれど。

「読めない方が良かった場合」
 私は沢山の生徒を教えてきましたが、
 次のようなことがよくあります。
 
 スケールやコードを覚えてくる課題を出すと
 譜面を読める人は、すぐに弾けてしまうので
 出来た気になり、覚えてこないのです。

ところが 
 譜面を読めない人は、覚えるしか道はないので
 何百回も繰り返して弾き、必死に覚えます。
 だから確実に課題をマスターしてくるのです。

おもしろいでしょう?
 普通に考えたら譜面が読めないのは欠点なのに、
 長所に変わるのですから。

もちろん、一番いいのは、
 両方出来る人ですよ。(当然ですが)
つまり
 譜面も読めて、課題もしっかり覚える人です。


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プロフィール
坂元輝(さかもと・てる)
「渡辺貞夫リハーサル・オーケストラ」で、プロ入り(21歳)。
22歳、自己のピアノ・トリオでもライヴ・ハウスで活動開始。
23歳、「ブルー・アランフェス」テリー・ハーマン・トリオ(日本コロムビア)
以後19枚のアルバム発売(現在廃盤)。
28歳、ジャズ・ピアノ教則本「レッツ・プレイ・ジャズ・ピアノ/VOL.1」
以後14冊(音楽之友社)現在絶版。
ネットで高値で取引されている?
(うそ!きっと安いよ)
他に、2冊(中央アート出版社)。
音楽指導歴60年。
プロから趣味の人まで対象に東京、京都にて指導を続けている。
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