ブルグミュラー分析

2015年02月05日

ブルクミュラー・ジャズ(4)

今回もジャズ理論(コード)の勉強です。

<ジャズ・ピアノで弾くブルクミュラー秘伝!>

「ブルクミュラー25の練習曲」の15曲目
「バラード」(Ballade)を第9回まで分析し、
その後「ジャズ・アレンジ編」になりました。

今回は「ジャズ・アレンジ編」第4回目です。

前回までを読んでいない人は、
「バラード」分析の第1〜9回目と、
ジャズ・アレンジ編の第3回目までを読んでから、
これ以後を読んで下さい。

途中から読むと理解しにくい所がある
かもしれません。続いている話なので…。

それでは
<ジャズ・ピアノで弾くブルクミュラー>
(第4回目)をお楽しみ下さい。

         ☆

今回は、
コーダ、最後の5小節(92〜96)を
少し変えてみましょう。

最後のコード(95)は
2種類書きましたので、
(両方を試してから)
あなたの好きな方を選んで下さい。

それでは始めましょう。

      ☆

92〜94の3小節を見て下さい。

ここは「Cm」のコードが
1オクターブずつ上がって行きます。

ここで変えるのは右手のみで、
左手は変えません。

右手「ソ」の音に、
全音上の「ラ」を加えて下さい。

左手は楽譜(原曲)のままで、
右手は下から「ソ、ラ、ド」になりますね。

3小節(92〜94)とも同じように
1オクターブずつ上がって行きます。

さて、次は最後のコード(95)です

(96)は
(95)の音が続いているだけですので、
(95)だけを説明します。

☆エンディング・コード(その1)

左手は変えません。そのままです。

右手「ド」を省略して、
「♭ミ」と、その上の「ラ」と「レ」を弾く。

右手「♭ミ、ラ、レ」=「♭3、6、9」です。

これは完全なジャズ・コードです。

☆エンディング・コード(その2)

左手は変えません。そのままです。

右手「ド」を省略して「♭ミ」から、
その上の「ソ、シ、レ」を同時に弾きます。

右手「♭ミ、ソ、シ、レ」=「♭3、5、M7、9」です。

これもジャズ・コードです。

あなたが気に入った方を使って下さい。
または、その時の気分で使い分けて下さい。

(つづく)


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2015年02月01日

ブルクミュラー・ジャズ(3)

今回はジャズ理論(コード)の勉強です。

本格的なジャズ両手コードも出て来ますので、
じっくり読んで下さいね。

<ジャズ・ピアノで弾くブルクミュラー秘伝!>

「ブルクミュラー25の練習曲」の15曲目
「バラード」(Ballade)を第9回まで分析し、
その後「ジャズ・アレンジ編」になりました。

今回は「ジャズ・アレンジ編」第3回目です。

前回までを読んでいない人は、
「バラード」分析の第1〜9回目までと、
ジャズ・アレンジ編の第2回目までを、
それぞれの第1回目から読んで下さいね。

途中から読むと理解しにくい所がある
かもしれません。続いている話なので…。

それでは
<ジャズ・ピアノで弾くブルクミュラー>
(第3回目)をお楽しみ下さい。

     ☆

今回は「A」に戻る「移行部」
最後の4小節(53〜56)を
ジャズ・コードに変えてみましょう。

変奏1から変奏3までの3種類と
変奏4〜5を用意しましたので、
(組合せを全部試してから)
あなたの好きなものを選んで下さい。

では、始めましょう。
楽譜を見て下さい。(53〜56)

この4小節は「G7(♭9)」で、
ルートを省略すると「B dim7」でしたね。

変奏1〜3まで右手は変えません。

変えるのは左手の音のみです。

<変奏1>
(53〜55)の3小節は、
右手の短3度下の音を
順番に1音ずつ弾いて行って下さい。

左手|ファ|レ|シ|(53〜55)

(56)は、
(55)と同じ音「シ」を弾きます。

<変奏2>
(53〜55)の3小節は、
右手の減5度(増4度)下の音を
順番に1音ずつ弾いて行って下さい。

左手|レ|シ|♭ラ|(53〜55)

(56)は、
(55)「♭ラ」の半音下「ソ」を弾きます。
その結果、ここは原曲と同じになりますね。

<変奏3>
(53〜55)の3小節は、
右手の減7度(長6度)下の音を
順番に1音ずつ弾いて行って下さい。

左手|シ|♭ラ|ファ|(53〜55)

(56)は、
(55)「ファ」の全音上の「ソ」を弾きます。
その結果、ここも原曲と同じになりますね。

ここまでは分かりましたか?

次からは最後の小節「56」だけの話です。

ここからは右手も左手も変えます。

<変奏4>
(56)
右手「ソ」と長3度下の「♭ミ」、
左手「ソ」と長3度上の「シ」、
以上の4つの音を同時に弾いて下さい。

「ソ」と「ソ」のオクターブの間を
下から「ソ、シ、♭ミ、ソ」になっていますね。

このコードを
変奏1〜3(53〜55)と組み合わせて
(56)で使えます。使わなくてもいいです。

<変奏5>
(56)
左手「ソ」をオクターブ下にして、
右手「ソ」はそのままにすると、
2つの「ソ」の間は2オクターブ離れます。

この状態で左手、下から「ソ、ファ」、
(「ファ」は短7度上です)そして、
この「ファ」の増4度上の「シ」から
右手で下から「シ、♭ミ、ソ」を弾く。

この結果、
1番下の「ソ」から1番上の「ソ」は
2オクターブで、下から
「ソ、ファ、シ、♭ミ、ソ」と
なっていれば正解です。

このコードは変奏3(53〜55)の時に
(56)で使って下さい。
(使わなくてもいい。あなたの自由です)

(つづく)


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2015年01月26日

ブルクミュラー分析(9)

「ブルクミュラー25の練習曲」から
「バラード」(Ballade)分析、第9回目。

今回は
以前(第5回目に)出しておいた宿題の
回答編ですので、宿題をやっていない人は、
この後は読まないで下さい。

答えを先に知ってしまうと、
何も勉強になりませんからね。

第1〜8回目からじっくり読んで、
今回の回答編を勉強して下さいね。

       ☆

さて、第5回の最後に出した宿題ですが、
以下の問題でしたね。

41〜42は
「Dm」で同じコードネームですが、
41は「レ、ファ、ラ」
42は「ファ、ラ、レ」です。

「なぜ変えたのでしょう?」

「どちらかの押さえ方を
続けてもいいんじゃないの?」と
思う人がいるかもしれませんが、
このように変えた理由が2つあります。

「その2つの理由は…?」

以上が以前出しておいた宿題でしたね。

では、ここから解答です。

      ☆

まず分析をする時の前準備として、
メロディーの装飾的な音を取り、
骨組み(コードトーン)を調べておきます。

41は、メロディーの「ソ」を取ると、
「ファ」が「Dm」の「♭3」ですね。

42は、メロディーの「ミ」を取ると、
「レ」が「Dm」のルート(1度)です。

☆宿題の解答(その1)

42小節目、
メロディーが「D音=レ」なので
コードが基本形ではベースとメロディーが
同じ音(レ)になってしまう。

それを避けるために第1転回形
(ベース音がファ)にしたのです。

これは「和声学」や「対位法」の基本で、
クラシックは徹底的にこのようにします。

☆宿題の解答(その2)

41〜43の右手メロディーの骨組みは
|ファ|レ|ド|と下行していますから、
ベースは|レ|ファ|ソ|と上行させます。

「反行」させるのです。

ですから「レ」から「ファ」は、
6度下に行ってはダメで、
必ず3度上の「ファ」に行かなくては
「反行」になりません。

以上が解答(2つの理由)です。

      ☆

次回からは、
この曲の「まさかのジャズ化!」です。

この曲がもう少し近代的に、
そしてジャズ的に生まれ変わります。

第1回から第9回目までをしっかり読んで、
予習&復習をしておいて下さいね。

では、次回をお楽しみに!


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2015年01月25日

ブルクミュラー分析(8)

「ブルクミュラー25の練習曲」から
「バラード」(Ballade)分析、第8回目。

前回まで
形式とコード進行を中心に分析しましたが、
この曲はリズムの面から見ても
大変良く出来ていて、感心してしまいます。

「本当に良く出来ている曲だなあ」と、
あなたもきっと納得すると思います。

第1〜7回目を読んでいない人は、
第1回目から読んで下さいね。

      ☆

この曲は8分の3拍子ですから
1小節に8分音符が3つですね。

3つとも弾く場合は「タ、タ、タ」。

これは「イントロ」(1〜2)と
「A」右手コード(3〜10)にありますね。

8分休符を1つ入れる場合は、
以下の3種類がありますよね。

1拍目に入れる「ン、タ、タ」
2拍目に入れる「タ、ン、タ」
3拍目に入れる「タ、タ、ン」

「A」の左手(5〜6)に「タ、ン、タ」。

移行部(19〜23)に「タ、タ、ン」。

「B」の左手(31〜44)に「ン、タ、タ」。

「A」にはない素材が「移行部」や「B」に
「A」にも「移行部」にもない素材が「B」に
バランスよく3種類のリズムを配置しています。

さらに細かく見ていくと、
1番細かい音符は8分音符を半分にして
1小節に6つ音符を入れた「A」左手モチーフ。
(3〜4、11〜12など)
コーダ(87〜90)にもありますね。

逆に1番長い音符は8分音符5つ続けたもので
これも「A」の左手にありますね。(7〜10)
この曲の1番カッコいいところです。

この5つ分続ける音符は、「A」以外には
コーダ(最後のコード)しかありません。

4分音符と8分休符の組み合わせは、
「B」に行く移行部の最後4小節。
(27〜30)

4分音符と8分音符の組み合わせは
「B」後半の右手メロディーに。
(38、40〜42、44など)
「A」に戻る移行部の右手。
(47〜48、51〜52)

付点4分音符は、
「B」前半の右手メロディー。
(31〜37)
「A」に戻る移行部(53〜56)

以上を参考にして楽譜をじっくり見て、
あなたも研究して下さい。

「A」と対称的な素材で「B」を作る。
これは作曲技法の基本ですけれど、
この曲をリズムの面から分析しても
実によく考えて配置されていますよね。

       ☆

さて、今後の予定ですが、
以前出しておいた宿題を答えてから、
その後「まさか!」の企画をやります。

誰も予想しなかった、この曲のジャズ化!

クラシック・ピアノの先生に怒られそうな
トンでもない企画です。

ご期待下さい!(あまり期待しないでね)

(つづく)


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2015年01月24日

ブルクミュラー分析(7)

「ブルクミュラー25の練習曲」から
「バラード」(Ballade)分析、第7回目。

今回は、「A」の再現からコーダまで。
この曲の最後までです。
(57〜96)

第1〜6回目を読んでいない人は、
第1回目から読んで下さいね。

「A」再現のためのイントロ
57〜58

「A1」59〜66
「A2」67〜74

<移行部>
75〜86

<Coda>
87〜96
この10小節は、すべて「Cm」になる。

         ☆

57〜86は1〜30と同じですね。

重要な違いは、
移行部30にはフェルマータがあるのに、
86には「ない」ことに注意して下さい。

30では「B」に入るのに一呼吸、間を置く。

しかし、86では、一気にコーダに入る。

これは演奏の時、表現上の注意ですね。

コーダでは、「A」の重要なモチーフが
両手で強調されて4小節繰り返します。
(87〜90)

92〜94の3小節は、
移行部を盛り上げたリズム(タ、タ、ン)で
Cmのコードが1オクターブずつ上がっていく。

この曲の最高音が最後で出て来るのです。

そしてCmのコードで余韻を残して曲が終ります。

この曲は、本当に良く出来ていましたね。

(まだまだ続く)


terusannoyume at 23:58|PermalinkComments(2)TrackBack(0)
プロフィール
坂元輝(さかもと・てる)
「渡辺貞夫リハーサル・オーケストラ」で、プロ入り(21歳)。
22歳、自己のピアノ・トリオでもライヴ・ハウスで活動開始。
23歳、「ブルー・アランフェス」テリー・ハーマン・トリオ(日本コロムビア)
以後19枚のアルバム発売(現在廃盤)。
28歳、ジャズ・ピアノ教則本「レッツ・プレイ・ジャズ・ピアノ/VOL.1」
以後14冊(音楽之友社)現在絶版。
ネットで高値で取引されている?
(うそ!きっと安いよ)
他に、2冊(中央アート出版社)。
音楽指導歴40年。
プロから趣味の人まで対象に東京、京都にて指導を続けている。
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カプースチン・ピアノ曲集