2020年10月05日

「ヒメノ」楽曲分析3

パスカル・ヒメノ楽曲分析(3)
☆「GIMENO」(ヒメノ)
演奏会用リズム・エチュード第2集
3曲目
「Swing-i-Au(スウィング・イ・アウ)」

前回の不思議な(謎の)コード!
あなたは理解出来ただろうか?

<右手>
下から「ラ、♭レ、♭ミ、♭ラ」
<左手>ベース「G音」

これは本当に「G7」なのだろうか?

ジャズのコードでも普通は「G7」なら
「3(シ)、♭7(ファ)」があるはず。
どちらか1つぐらい省略したにしても、
両方共ないなんて?

しかも右手コードの
1番下が「ラ=9」で
1番上が「♭ラ=♭9」だ。

そんなことは普通では有り得ない。
「9」が変化したものが「♭9」なので、
両者が同時に存在することはないからだ。

これは本当に「G7」なのだろうか?
  
左手のベース音をよく見ると、
「G音」以外に「D♭音」もある。
この「D♭音」は本来の「G7」
(36小節目)なら「♭5」で
代理コード「D♭7」のルート
でもあるからよくあることだ。

同曲の43小節目を見てほしい。
右手コードは
オクターブ上になっているけれど
左手ベースはここでも同じだよね。

つまり左手は基本的に「G7」だ。

さらに面白いのは59小節目の左手だ。
「ソ、レ」と「♭レ、♭ラ」がある。
これは「G7」の「1,5」と
上記で説明した代理コード「D♭7」
の「1,5」だよね。

だから左手は完全に「G7」を意識して
弾いている。(右手は勿論謎のコード)

もっと決定的なのは51小節目を見てね。

左手で「G(♯5)」(ソ、シ、♭ミ)を
分散和音で3オクターブも弾いている。
「♭ミ」で書いてあるので「G(♭6)」
または「G(♭13)」でもいいけれど、
完全に「G」のコードを弾いているよね。

右手は当然<謎のコード>だよ。

これは本当に「G7」なのだろうか?

「あなたはどう思いますか?」

(続く)


terusannoyume at 23:52│Comments(0) コード進行の勉強 

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プロフィール
坂元輝(さかもと・てる)
「渡辺貞夫リハーサル・オーケストラ」で、プロ入り(21歳)。
22歳、自己のピアノ・トリオでもライヴ・ハウスで活動開始。
23歳、「ブルー・アランフェス」テリー・ハーマン・トリオ(日本コロムビア)
以後19枚のアルバム発売(現在廃盤)。
28歳、ジャズ・ピアノ教則本「レッツ・プレイ・ジャズ・ピアノ/VOL.1」
以後14冊(音楽之友社)現在絶版。
ネットで高値で取引されている?
(うそ!きっと安いよ)
他に、2冊(中央アート出版社)。
音楽指導歴40年。
プロから趣味の人まで対象に東京、京都にて指導を続けている。
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