2015年09月28日

ジャズピアノ独習法(21)

ビージー・アデール研究(19)

今回の練習は、
最近学んだ<3拍フレーズ>応用編です。

<独習法(18)>で練習したモチーフ
「ミ、ソ、ソ、ソ、ソー」(31ページ)
を使って、いろいろ作り変えてみましょう。

<課題1>
「ミ、ファ、♯ファ、ソ、ソー」に変えて、
練習して下さい。
3拍フレーズを3回繰り返して、
2小節プラス1拍でしたね。

<課題2>
「ミ、ファ、ソ、ラ、ソー」に変えて、
上の例と同じように練習して下さい。

<課題3>
「ミ、ファ、ソ、ファ、ミー」に変えて、
上の例のように練習しましょう。

このようにいくらでも作れますよね。
しかし何でもいい訳ではありませんよ。

注意することは
各コードに合う音を選ぶこと。
これが重要です。

では、さらに上の例を発展させましょう。

<課題1>を発展させた例

「ミ、ファ、♯ファ、ソ、ソー」を弾いたら
2回目を
「ファ、ソ、♯ソ、ラ、ラー」に上げて弾き
3回目は、さらに
「ソ、ラ、♯ラ、シ、シー」に上げて弾く。

3拍フレーズが1回ずつ上がって行き、
合計で9拍=2小節と1拍でしたね。

以前と同じ状況(コード進行)で
練習して下さい。

最後の音「シ」は、
コード「C」の「M7音」になりますね。
これで問題ないのですが、
完全な終止感が欲しければ
最後の音だけ「C音」にしてもいいです。

自分の好みで臨機応変に作り変えます。

<課題2>を発展させた例

「ミ、ファ、ソ、ラ、ソー」を弾き、
2回目を
「レ、ミ、ファ、ソ、ファー」に下げて弾き、
3回目は、さらに
「ド、レ、ミ、ファ、ミー」に下げて弾く。

3回目の最初の音「ド」が
コード「G7」に合わないかな?
と思う人がいたら「シ」に変えて、
「シ、レ、ミ、ファ、ミー」にしてもいいです。

しかし、この「ド」は、
すぐ8分音符で次の「レ」に行くので
そんなに気にならないと思うけれど、
各自が実際に弾いて耳で確認して下さい。

他の方法は、前2つのモチーフが
最初4音で音階的に上がって行くので、
それと統一したかったら、
「シ、ド、レ、ミ、レー」にしてもいいです。

最初の4音が音階で上がり、
前の2つと統一されて、
最後の「レ」は「CM7」の「9」になる。

これでジャズっぽいと思うけれど、
普通の終止感が欲しければ(前例のように)
最後の音だけ「C音」に変えてもいいですよ。

これは個人の好み、感覚によりますので、
臨機応変(頭を柔軟に)作り変えていきます。

<課題3>を発展させた例

さて、今度はあなたが自分で作ってみましょう。

「ミ、ファ、ソ、ファ、ミー」から
2回目は、どうしますか?

「ファ、ソ、ラ、ソ、ファー」に上がる。
または
「レ、ミ、ファ、ミ、レー」に下がる。

どちらにしますか?
または他のアイデアを使いますか?

次に3回目は、どうしましょうか?

上がった人は、さらに上がって、
「ソ、ラ、シ、ラ、ソー」にする?

下がった人は、さらに下がって、
「ド、レ、ミ、レ、ドー」にする?

あるいは両者とも
「ミ、ファ、ソ、ファ、ミー」に戻る。

あるいは、部分的に音を微調整して使う。

あるいは、他のアイデアを使う。

自分なりのフレーズを作り、練習しましょう。

注意することは、
コードに合う音を選ぶこと。
必ずコードと同時に弾いて耳で確認すること。

       ☆

ほんの小さな素材から
どんどん発展させる能力。

どんなジャンルでも
<独習する>ということは、
ちょっとしたヒントから
次々と応用していく能力が
必要だと思いませんか?

今回は、それを伝えたかったのです。

では楽しんで勉強&練習を続けて下さい。


terusannoyume at 23:41│Comments(0)TrackBack(0) 効果的なアドリブ上達法 

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プロフィール
坂元輝(さかもと・てる)
「渡辺貞夫リハーサル・オーケストラ」で、プロ入り(21歳)。
22歳、自己のピアノ・トリオでもライヴ・ハウスで活動開始。
23歳、「ブルー・アランフェス」テリー・ハーマン・トリオ(日本コロムビア)
以後19枚のアルバム発売(現在廃盤)。
28歳、ジャズ・ピアノ教則本「レッツ・プレイ・ジャズ・ピアノ/VOL.1」
以後14冊(音楽之友社)現在絶版。
ネットで高値で取引されている?
(うそ!きっと安いよ)
他に、2冊(中央アート出版社)。
音楽指導歴40年。
プロから趣味の人まで対象に東京、京都にて指導を続けている。
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