2015年01月17日

ブルクミュラー分析(2)

前回からスタートした
「ブルクミュラー25の練習曲」から
15曲目「バラード」(Ballade)の分析。

第2回目ですが、前回を読んでいない人は
この後は読まずに前回の最後に課題があるので、
それをやってから今回を読んで下さい。

今回、答えを言ってしまいますので、
先に回答を知ってから前回を読んでも
面白くありませんし、何も勉強になりません。

必ず前回の<形式>から読みましょう。

では<形式>の順番に
コード進行を学んでいきます。

「なぜ、この曲がカッコいいのか?」
理解出来ますよ。

      ☆

この曲の拍子は8分の3拍子ですので
8分音符3つで、すぐ次の小節になります。

<コード進行>
イントロ(1〜2)は、右手で
「Cm」が2小節ですね。

「A1」(3〜10)の最初の4小節は
左手でテーマのメロディが始まります。

右手はイントロと同じ「Cm」を続けます。

ここまででも十分に「神秘的」ですよね。

1小節目にある
「misterioso」(ミステリオーソ)は
「神秘的に」という意味です。

そして、ここで決定的に神秘的な要素、
この曲の魅力的なところが出現します。

(7〜10小節)

|Am7(♭5)|F♯ dim7|
|Am7(♭5)|F♯ dim7|

まず7小節目は、
左手でメロディ「A音」を強調します。

右手はずっと「Cm」ですから、
左手「A音」は「Cm6」のように響きます。

「Cm6」の第3転回型は「Am7(♭5)」
と同じになります。

コードネームは「Am7(♭5)」にしましょう。

さて、問題は、この後の小節(8)のコードです。

ここがカッコいいですよね。

コードは「D7(♭9)」のルート省略形、
つまり「F♯ dim7」(♯ファ、ラ、ド、♭ミ)、
「D7(♭9)」から見れば
(3、5、♭7、♭9)になります。

機能は、クラシック的に言うと
<ドッペル・ドミナント>で、
ジャズ的にいうと
<ファイブ・オブ・ファイブ>です。

このことは今は分からなくていいです。
また後日説明しますから。

左手は前小節の「A音」が続いているので
「Adim7」と思うかもしれませんが、
「Adim7」なら減7音は「G♭」になります。

しかし実際には「Adim7」に見えますので
本当は「F♯dim7」と頭で理解しているなら
「Adim7」と表記してもいいことにしましょう。

もう1つの可能性として
3拍目に「C音」があるので「Cdim7」では?
と思った人も、減5度は「G♭音」ですから、
ここは違うのですね。

しかし、
ここも本来は「F♯dim7」と理解していれば
F♯音とG♭音は異名同音なので、
「Cdim7」でもいいのかな?
(クラシックは厳格ですが、
ジャズは多少いい加減です)

とにかく、この小節(コード)は聴いていると、
「Cm」の♭5(ブルーノート)のように聞えます
ので、ジャズっぽくてカッコいいのです。

「バイエル」やっていた子供たちが
この曲を弾くと、この辺が魅力的なのでは?
(大人の世界を体験したような?)

(つづく)


terusannoyume at 23:44│Comments(0)TrackBack(0) コード進行の勉強 | 作曲法あれこれ

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プロフィール
坂元輝(さかもと・てる)
「渡辺貞夫リハーサル・オーケストラ」で、プロ入り(21歳)。
22歳、自己のピアノ・トリオでもライヴ・ハウスで活動開始。
23歳、「ブルー・アランフェス」テリー・ハーマン・トリオ(日本コロムビア)
以後19枚のアルバム発売(現在廃盤)。
28歳、ジャズ・ピアノ教則本「レッツ・プレイ・ジャズ・ピアノ/VOL.1」
以後14冊(音楽之友社)現在絶版。
ネットで高値で取引されている?
(うそ!きっと安いよ)
他に、2冊(中央アート出版社)。
音楽指導歴40年。
プロから趣味の人まで対象に東京、京都にて指導を続けている。
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