2010年06月14日

「Fascinating Rhythm」分析2

ジョージ・ガーシュウィン分析研究会

「Fascinating Rhythm」(魅惑のリズム)

「ガーシュウィン ソングブック」(全音版)
  28〜29ページ

「Fascinating Rhythm」分析(第2回)は、
<イントロ>のコード進行を書き込みましょう。

<形式>は、すでに書き込みましたね?

[イントロ] 1〜2小節

[A1]  3〜10
[B1] 11〜18
[A2] 19〜26
[B2] 27〜34

この後、イントロのコード進行を書き込んで下さい。

ガーシュウィン ソングブック 解説付 (zen-on piano library)

[イントロ] 1〜2小節

|E♭ A7 B♭7 B7 C7|

|C♯7 D7 E♭7 (A7)|

<解説>

現代のジャズ・ピアニストが使っている
ルートを省略したコードの押さえ方は、
この時代からすでにあったんだね。

<1小節>

2拍目「A7」から半音で上がって行くコード。
右手、上から2声目に注目してほしい。

「A7」のみ「♭13」で、
「B♭7」から後のコードは、すべて「13」だ。

「B♭7」からは全声部が半音で上がっていく。

だから「A7」も「13=♯ファ」にして、
横の流れを「♯ファ→ソ」にしてもいいのでは?

そうした方が全部「統一」出来るのに…。

でも、ガーシュウィンは、そうしなかった。

「なぜ?」

その理由を考えてみよう。

曲の始まりだから、
「E♭」のキーに合う(本来のスケール)音、
自然な横の流れとして「ファ→ソ」を選んだ?

この理由は、想像だから信じなくていい。

でもね、ガーシュウィンがこの音にした、
わざわざ「♭13=ファ」を選んだ感覚を
よく味わって弾こうではないか。

<2小節>

3拍目「E♭7」までは前小節「B♭7」から
全声部が半音で上がって来ている。

ところが4拍目だけは
1番上のメロディー音のみが半音上がって
コード全体が上がっている訳ではない。

しかも「E♭7」で「ミ=E音」は
「♭9=F♭♭=♭♭ファ」ではなく、
テーマ「A1」最初のメロディー音「ファ」に
半音下から持って行く音として使っている。

それならコードごと「A7」にして、
「A7→B♭7」と解釈すればいい。

「E♭7」と「A7」は裏表(代理)関係。

下3声はそのまま同じ音でも
頭の中で切り替えればいいだけだ。

そもそも、このイントロは
半音下から上行することが主要な要素だ。

だから最後も半音上がってテーマに入る。

このように解釈したので
4拍目はカッコして「(A7)」と書いた。

(続く)

この後も、自分で分析してみよう。
勉強になって実力がアップするぞ。

terusannoyume at 03:57│Comments(0)TrackBack(0) 「ガーシュウィン」分析研究 

トラックバックURL

コメントする

名前
 
  絵文字
 
 
プロフィール
坂元輝(さかもと・てる)
「渡辺貞夫リハーサル・オーケストラ」で、プロ入り(21歳)。
22歳、自己のピアノ・トリオでもライヴ・ハウスで活動開始。
23歳、「ブルー・アランフェス」テリー・ハーマン・トリオ(日本コロムビア)
以後19枚のアルバム発売(現在廃盤)。
28歳、ジャズ・ピアノ教則本「レッツ・プレイ・ジャズ・ピアノ/VOL.1」
以後14冊(音楽之友社)現在絶版。
ネットで高値で取引されている?
(うそ!きっと安いよ)
他に、2冊(中央アート出版社)。
音楽指導歴40年。
プロから趣味の人まで対象に東京、京都にて指導を続けている。
Archives
カプースチン・ピアノ曲集