2010年05月30日

「The Man I Love」分析2

「The Man I Love」(私の彼氏)分析の第2回目。

ガーシュウィン ソングブック 解説付 (zen-on piano library)

17ページを開いて、
コード進行を書き込んで下さい。

[A1] 1〜8小節

|E♭|E♭m7|

|Gm7(♭5)/D♭|C7|

|Fm7(♭5)|B♭7|

|E♭ G7|A♭ B♭7|

<解説>

<1〜2小節目>

さらに細かく書くと

|E♭ (E♭7)|E♭m (E♭m7)|

1小節目は、4拍目が「E♭7」になって、
2小節目は、3拍目から「E♭m7」になります。

1〜2小節ともメロディーに、
このキー(E♭)の「♭7」が出現するからですね。

3段譜の下2段のコードは「♭7」がないので

|E♭|E♭m|ですが、

2小節目は、3拍目から「E♭m7」なので

|E♭|E♭m7| にしておきました。

ここで大変に勉強になるのは、
両手でメロディーを弾く時の押さえ方。

左右の手の「どこにメロディーが来ているか」
「どのようにダブらせると効果的に響くのか」
よく観察して、他の曲でも応用してみましょう。

もう1つ、勉強になるのは1〜2小節とも
3段譜の2段目、4拍目です。

メロディーの合間に、さりげなく入っている音。

このように目立たない所にも注目して下さい。

最初から書いてあるので簡単に弾けますが、
「自分で考えられるか!」と言うと、
メロディーとコードを弾くのが精一杯の人は
こんな細かい所まで即興では無理ですよね。

よく味わって「さりげなく」弾いて下さい。
上手く次の小節につなげていますよね。

ドラマでは主役が大切ですが「脇役」も大切。

メロディーとコードだけの場合と、
「脇役」が加わった場合を比較すると、
まるで違う演奏効果になるのではないでしょうか?

本当に「さりげない」のですが、
「名脇役」だと思いませんか?

よく研究、分析して下さいね。

   (次回に続く)

terusannoyume at 19:45│Comments(2)TrackBack(0) 「ガーシュウィン」分析研究 

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この記事へのコメント

1. Posted by なな   2010年05月31日 00:40
5 早速の分析嬉しく答え合わせをしました♪(3小節を間違えた(>_<))

テル先生がおっしゃる通りメロディーとコードからこのボイシングを導けたら神様レベル?

楽譜に書いてあるから迷いなく弾けますがコード譜だけでの自分の演奏をちらっと頭で鳴らしてみた所、響きの狭さに愕然としました(T_T)

始めはカプ様より取り組みやすさを感じましたが、これまたなんと学びの多い事か!!

新しい発見にワクワクしています。感謝です♪
2. Posted by さちぴょん   2010年06月01日 01:30
5
テル先生ブログで「ガーシュウィン分析」!
ありがとうございます!夢のようです☆

今まで何となく弾いてきたこの曲集…
本気で取り組む時がやってきたようです。
こんな風にいろいろな曲をアレンジして弾けるようになったら、どんなに素晴らしいことでしょう!

予習復習をがんばって、楽しみにしていますので、よろしくお願いいたします(^^♪

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プロフィール
坂元輝(さかもと・てる)
「渡辺貞夫リハーサル・オーケストラ」で、プロ入り(21歳)。
22歳、自己のピアノ・トリオでもライヴ・ハウスで活動開始。
23歳、「ブルー・アランフェス」テリー・ハーマン・トリオ(日本コロムビア)
以後19枚のアルバム発売(現在廃盤)。
28歳、ジャズ・ピアノ教則本「レッツ・プレイ・ジャズ・ピアノ/VOL.1」
以後14冊(音楽之友社)現在絶版。
ネットで高値で取引されている?
(うそ!きっと安いよ)
他に、2冊(中央アート出版社)。
音楽指導歴40年。
プロから趣味の人まで対象に東京、京都にて指導を続けている。
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