2009年07月19日

「ドミナント・マイナー」?

「ドミナント・マイナー」とは何?

辻井伸行さんが小学校6年生の時に
  作曲した曲を分析しよう。

 「ロックフェラーの天使の羽」
      作曲 辻井伸行

演奏は
以前紹介したCD、DVDに収録されている。
  (楽譜も最近紹介したよね)

この曲で
 「ドミナント・マイナー」が学べるよ。

拍子 6 / 8 (8分の6)

今回は、最初の8小節のみを紹介する。

[ A ]
|Cm Cm(M7)|Cm7 Am7(♭5)|

|A♭M7 Gm7|Fm7 Cm |

|Cm Cm(M7)|Cm7 Am7(♭5)|

|A♭M7 Gm7|C(sus4) C |

1〜2、5〜6小節のコード進行の時、
左手のベースの流れはどうなるのか?

ジャズ理論を学んだ人なら常識なので
      ここでは説明は省略する。

わからない人は理論書を読めばわかるよ。

今回は、理論書にもあまり書いていない
「ドミナント・マイナー」について学ぼう。

ジャズでは

「サブドミナント・マイナー」があるように

「ドミナント・マイナー」というものがある。

この曲のキーは「Cm」。

この8小節は「Cm」から始まって「C」で終わる。

マイナー・キーから
     メジャー・キーに転調している。

トニックが「C」または「Cm」でも、
   その前に来るドミナントは、
     普通「G7」が常識。

ところが、
 たまに「Gm7」が使われている場合がある。

7小節目を見てほしい。

これが「ドミナント・マイナー」だ。

いつでも、どこでも使える訳ではない。

どのような時に使えるかというと、
 マイナー・キー、例えば「エオリアン」
  の時などは自然に使える。

「なぜ?」

「エオリアン」のダイアトニック・コードに
「Gm7」が含まれているからだ。

         ☆

今回の話、
初心者にはわからないかもしれないが、
  ジャズ理論を多少でも学んだ人なら
    十分過ぎるほど理解できたはずだ。

わからないという人も
  ジャズ理論書を読めば
      わかるはずだ。

あとは自分で研究を進めてほしい。

<研究課題>

「エオリアン」の「ダイアトニック・コード」
   を確認してから、 メロディを作り、
 「ドミナント・マイナー」を使ってみよう。

<学習のヒント>

初心者でも必ず出来ますよ。

今から言う通りにやって下さい。

上例8小節のコード進行を何回も弾きましょう。
(1〜2、5〜6は「Cm」だけでもいいです)

コード進行だけ弾いているうちに、
   曲の雰囲気がわかってくると思います。

そのうちメロディも浮かんで来ますよ。
コード進行にピッタリ合うメロディを見付けて
         譜面に書き込みましょう。

すぐにあきらめないで
   出来るまで(何日か?)続けて下さい。

そうすると普通の短調とは違う、
  どこか民俗音楽的な曲が出来るでしょう。

 〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜

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terusannoyume at 23:57│Comments(4)TrackBack(0) 効果的なアドリブ上達法 

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この記事へのコメント

1. Posted by トム ジョビヨ   2009年07月20日 02:15
辻井さんの演奏を生で聴いた方の感想を、ネット上で読みました。

たしか、ショパンを弾いたあとに辻井さんのオリジナル曲を弾いたらしく、ショパンのあとだと、オリジナル曲はまるで日本語のようにきこえたそうです。

歌詞があるわけではないのに。オリジナル曲には民族的な要素も必要ですね。

インセンスケール、雲井調子??陰旋法?とかいうスケールあったかな。

これも民族的音階なのかな。
2. Posted by ほの   2009年07月20日 15:25
5 テル先生、いつもためになる記事をありがとうございます!
各スケールと、それぞれの「ダイアトニック・コード」をしっかり覚えて、応用できるようになりたいと思っています。

ところで!
プリズムさんのSNS「あーだこーだ」からの情報ですが、ピアノ音楽誌『レッスンの友』(レッスンの友社)8月号に、カプースチンの特集記事が6ページにわたり掲載されているそうですよ☆
早速買いに行かなくては♪
3. Posted by テルさん   2009年07月21日 00:41
> ショパンを弾いたあと〜
 辻井さんのオリジナル曲はまるで日本語のようにきこえた〜

☆何の曲を弾いたのか?
 その人が、どのような意味でそう言ったのか?

 そこが、よくわかりませんね。

 もう少し私も分析、研究しないと…。
4. Posted by テルさん   2009年07月21日 00:52
> 『レッスンの友』8月号に、
 カプースチンの特集記事が6ページにわたり掲載されて〜☆

☆昨日は昼から夜まで眠っていたので書店に行けなかった。
 早速、今日(火曜日)は買いに行きます。
 いつも情報ありがとう。

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プロフィール
坂元輝(さかもと・てる)
「渡辺貞夫リハーサル・オーケストラ」で、プロ入り(21歳)。
22歳、自己のピアノ・トリオでもライヴ・ハウスで活動開始。
23歳、「ブルー・アランフェス」テリー・ハーマン・トリオ(日本コロムビア)
以後19枚のアルバム発売(現在廃盤)。
28歳、ジャズ・ピアノ教則本「レッツ・プレイ・ジャズ・ピアノ/VOL.1」
以後14冊(音楽之友社)現在絶版。
ネットで高値で取引されている?
(うそ!きっと安いよ)
他に、2冊(中央アート出版社)。
音楽指導歴40年。
プロから趣味の人まで対象に東京、京都にて指導を続けている。
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