2009年02月20日

「ショパン」と「ジョビン」

今回は、
非常に高級な遊び「弾き比べ大会」をしよう。

課題曲は、以下の2曲だ。

<課題曲 1>
ショパン
「前奏曲」(プレリュード)作品28
 第4番 ホ短調(Em) ラルゴ

<課題曲 2>
アントニオ・カルロス・ジョビン
「How Insensitive」

では、始めるよ。

  〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜

<課題曲 1>

ショパン「24の前奏曲」第4番(Em)を
小節を倍にして、ボサノバで弾きましょう。

原曲のメロディー(最初の弱起は省略)、

|シ〜、〜、〜、ド〜|シ〜

上記原曲の小節、旋律を2倍にします。

|シ〜、〜、〜、〜|〜、〜、ド〜、〜|シ〜

これを、ボサノバの雰囲気で弾いて下さい。

<課題曲 2>
アントニオ・カルロス・ジョビン
「How Insensitive」

(その1)
|シ〜、〜、〜、〜|〜、ド〜、シ〜、ド〜|シ〜

<課題曲 1>で弾いた同じテンポで、
  ボサノバの雰囲気で弾いて下さい。

キーは、あなたの譜面のままでいいですが、
「Em」に移調すると上記のようになります。

(その2)
今度は、ジョビンの曲を、ショパン風に弾きます。

左手コードを4分音符で1拍ずつ弾きます。

つまり、最初のコード(例えばEm)が
2小節で8拍分弾くことになりますよね。

これをショパンの原曲(左手8分音符=8つ)と
同じテンポになるようにして弾いて下さい。

ショパン原曲8分音符=ジョビン4分音符を
同じテンポにして、ショパンを弾く雰囲気で
クラシック風に優雅に弾いて下さいね。

これが弾けたら、続けてショパンの原曲を
弾いて下さい。

 〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜

さて、どうだったかな?
    楽しかったでしょう。

いろんなジャンルの音楽を学ぶことの大切さが
この体験で理解出来たのではないかな?

「では、<応用編>に進もう!」

 〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
  ♪ 〜 応用編 〜 ♪

 <幸せになるための準備>

(その1)
ショパンの原曲は、たった1ページで、
テクニックも難しくないので練習しよう。
(最初の弱起部分から原曲のままで)

(その2)
ジョビンの曲をキーEmでテーマを弾き、
アドリブも出来るように練習しよう。

     <応用編>

 〜これで、あなたは幸せになれる!〜

  毎日、次の順に練習しましょう!

<1コーラス目>
ショパンの原曲を弾く。(クラシック)

<2コーラス目>
ジョビンの曲(キーEmにして)テーマを弾く。
(ボサノバ)

<3コーラス目>
ジョビンの曲(キーEm)で、アドリブを弾く。
(ボサノバ)

<4コーラス目>
ショパン原曲を2倍にして、ボサノバで弾く。
   (後半から原曲に戻してもいい)

  〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜

   <あなたへのご提案!>

以上の4コーラスを続けて弾けるように
毎日練習して、弾けるようになったら…

 「今度のピアノ発表会で弾こうぜ!」

 拍手喝采、あなたは必ず幸せになる!

terusannoyume at 06:09│Comments(5)TrackBack(0) 効果的なアドリブ上達法 

トラックバックURL

この記事へのコメント

1. Posted by nana   2009年02月20日 12:01
5 お〜〜〜!画期的なアイデア!!!
How Insensitiveって、まさにショパンのメロディーに触発されて作られたのでは・・・と思いました。実際どうなんだろう?
早速、朝から遊ばせていただきました〜〜〜!!
こうも上手く2曲がリンクしてるとゾクゾクしますね♪(^▽^)
素晴らしきアイデアを惜しみなく公表下さりありがとうございましたっ!!!
2. Posted by トム ジョビヨ   2009年02月20日 12:46
5 テル先生、この2曲がよく似ていることをコメントしようと思っていたのです、ジョビヨも。先を越されてしまいました、キャー。岩切直樹さんの著書「愛と微笑みと花」にこの2曲の事が書かれていました。

ピアノソロでボサノヴァを演奏する場合、ジョビヨが一番苦労すること、それはリズム(メロ以外のコードバッキング)です。ギターのようにミュートが使えると、楽だろうな、とよく思います。

話変わって、ショパンのノクターンの中では、遺作の嬰ハ短調が大好きです。一時的な転調がいくつかあり、途中、5拍子になり、そしてマズルカ風の3拍子。終盤には、右手にスケールが。短い作品ですが、ショパンらしい要素が盛り込まれています。機会があれば、遺作のノクターンの分析もお願いしたいです!!
3. Posted by テルさん   2009年02月22日 00:30
2人とも、いつもコメントありがとう。

近い内に、この2曲の分析をします。

ジョビンがショパンを参考にしたことを
証明しようと思っています。

お楽しみに。
4. Posted by トム ジョビヨ   2009年02月22日 02:40
それは楽しみです、オブリガーダ!たしか、インセンサテスの歌詞はヴィニシウス ヂ モライス。ジョビンとヴィニシウスの共作の殆どは、歌詞と曲が同時に仕上がったといわれています。

歌ものの場合、何故だかポルトガル語より、英語で歌われることが多いようです。スティングとジョビンのデュエットが大好き。デューク ピアソンのピアノソロもステキです。
5. Posted by テルさん   2009年02月24日 00:54
ジョビヨさんへ。

先週、ジョビンの妹さんが書いた伝記を買いました。

他の関連書も読んでます。

特にピアノを始めた頃、作曲の勉強を教わっている頃など、
そのあたりを中心に読んでます。

コメントする

名前
 
  絵文字
 
 
プロフィール
坂元輝(さかもと・てる)
「渡辺貞夫リハーサル・オーケストラ」で、プロ入り(21歳)。
22歳、自己のピアノ・トリオでもライヴ・ハウスで活動開始。
23歳、「ブルー・アランフェス」テリー・ハーマン・トリオ(日本コロムビア)
以後19枚のアルバム発売(現在廃盤)。
28歳、ジャズ・ピアノ教則本「レッツ・プレイ・ジャズ・ピアノ/VOL.1」
以後14冊(音楽之友社)現在絶版。
ネットで高値で取引されている?
(うそ!きっと安いよ)
他に、2冊(中央アート出版社)。
音楽指導歴40年。
プロから趣味の人まで対象に東京、京都にて指導を続けている。
Archives
カプースチン・ピアノ曲集