2008年08月21日

「悲愴」でジャズ理論学習

「これはジャズ理論」と思っていたことが、実は
200年以上前からクラシックで使われていた。

  クラシックから学ぶジャズ理論講座!

ソナタ「悲愴」解説シリーズ<第4回目>は、
  
「悲愴」と「あなたと夜と音楽と」の関連は?

          ☆

ベートヴェン・ピアノ・ソナタ
第8番 「悲愴」 作品13

「第3楽章」第1主題を取り上げています。

前回(第3回=08.8.20)は「応用編」でした。

今回(第4回目)は「頃7」について。

「キーCm」の時は「A♭7」ですね。

「これって何者?」という質問が来ました?

「何者?」といわれても「忍者」じゃないんだから…。

あ、そう言えば「忍者」みたいなものかな?

「正体」を隠しているからね。

では、この「A♭7=頃7」の正体は?

ジャズの世界では「D7」の代理と考えます。
(「Sm」の代理説も。詳しくは後日に…)

「D7→G7」=「A♭7→G7」

「D7」と「A♭7」では、
まったく違うコードに見えるのに、
なぜ代理になるのでしょうか?

答えは、
♭7コードで大切な「3と♭7」が同じだから。

「D7」(♯ファ、ド)=「A♭7」(ド、♭ソ)
    「♯ファ」と「♭ソ」は異名同音ですね。

  ==============

「悲愴」を見てみましょう。

1〜8小節目まで(第1回目08.8.17)。

6小節目に「A♭7」があります。

|Cm G7(Bass C)|Cm |
|Cm G(Bass B) A♭M7|G |
|F dim |Cm(Bass E♭) A♭7|
|Cm(Bass G) G7 |Cm |

9〜17小節目まで(第2回目08.8.19)。

10小節目4拍目に「A♭7」があります。

ただし、どちらの例も次の小節のメロディーが
「♭ミ」から始まっているので「Cm(Bass G)」
を使ってから「G7」に進行しています。
もしメロディーが「レ」だったら「G7」です。

|Fdim|Cm(Bass E♭) A♭7|
|Cm(Bass G) G7|Cm C7(Bass E)|
|Fm G7|A♭ C7(Bass G)|
|Fm G7|Cm G7 Cm G7|
|Cm|

            ☆

      「あなたと夜と音楽と」
<You and The Night and The Music>

<形式>
[A1]8+[A2]8+[B]8+[A3]8=32小節

<キーCm>

♪[A1〜3]3小節目で前回学んだ課題が使えます。

[A]3〜4小節〜|Cm C7(Bass E)|Fm|〜

♪[A1]8小節目([A2]に行く前の小節)で、
|A♭7 G7|が使われている。

♪[B]1〜4小節目
|A♭7|A♭7|G7|G7|

♪[B]5〜8小節目
|A♭7|A♭7|G7 Dm7(♭5)|G7|

♪[A3]7小節目(全体の31小節目)は決定的!

メロディーが|♭ミーレー|ドーーー|の時に

|A♭7 G7|Cm|(最後の31〜32小節目)

原曲の楽譜を見て研究しよう。

ジャズ理論って、ベートーヴェンも使っていたのか!

あ、反対だよね。クラシックから頂いて来たんだね。

          ☆

<応用課題 1>

|頃7 坑掘鱈毅蹇辰鬘隠殴ーで練習しましょう。

<応用課題 2>
上記の進行はメジャー・キー(長調)でも使えます。

|頃7 坑掘鱈毅唯掘辰癸隠殴ーで練習しましょう。

<応用課題 3>
上記の課題1と2を交互に繰り返して即興演奏しましょう。

|頃7 坑掘鱈毅蹇鱈頃7 坑掘鱈毅唯掘

  ===============

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terusannoyume at 23:27│Comments(2)TrackBack(0) 作曲法あれこれ 

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この記事へのコメント

1. Posted by さちぴょん   2008年08月22日 01:23
5 わあ、早速ありがとうございます(^O^)/
忍者ですか!ウマいですね☆ 忍法“ウラ”の術??

よ〜く考えてみたのですが、
D7(♭5)(♭9)(Bass A♭)のルートなし…
が正体と考えればよいでしょうか?

D7ということは、ドッペルドミナント(僑掘砲任垢茲諭

「Sm」の代理説も楽しみにしています♪
2. Posted by テルさん   2008年08月22日 02:48
 D7(♭5)とA♭7(♭5)のコードトーン(1.3.♭5.♭7)を考えてみて下さい。
 面白い結果になったでしょう?
 この話、奥深くて解説が長くなりますね。
 今回は、ジャズがクラシックから影響を受けていることを、みんなに知ってほしかったので、そこがポイント。
 詳しい内容は今後少しずつですね。

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プロフィール
坂元輝(さかもと・てる)
「渡辺貞夫リハーサル・オーケストラ」で、プロ入り(21歳)。
22歳、自己のピアノ・トリオでもライヴ・ハウスで活動開始。
23歳、「ブルー・アランフェス」テリー・ハーマン・トリオ(日本コロムビア)
以後19枚のアルバム発売(現在廃盤)。
28歳、ジャズ・ピアノ教則本「レッツ・プレイ・ジャズ・ピアノ/VOL.1」
以後14冊(音楽之友社)現在絶版。
ネットで高値で取引されている?
(うそ!きっと安いよ)
他に、2冊(中央アート出版社)。
音楽指導歴40年。
プロから趣味の人まで対象に東京、京都にて指導を続けている。
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