2008年07月17日

「ブルー・ボッサ」分析(10)

 テル先生の「カプースチン楽曲分析」

<ケニー・ドーハムの
     「ブルー・ボッサ」によるパラフレーズ>
                    (Op.123)

いよいよ最後です。

前々回、分析(8)では、
[B1]161〜175(15)の途中まで。

<161〜168>の8小節でしたが、
  今回は、この後<169>から最後まで。

まず<169>からは
<テーマ>終わり4小節を2回繰り返します。

♪169〜175(7)
|Dm7(♭5) G7 Dm7(♭5)|
|G7 A♭7 G7 |
|Cm7 |Cm7 |
|Dm7(♭5) A♭7(Bass G) G7(4)|
|G7 |G7 |

<173>最後のコード「G7(4)」は、
「Dm7(♭5)/Bass G」でもいいですよ。

           ☆

さて、次は、いよいよ<Coda>です。

<Coda>は、
以下の3つの部分から構成されています。

[C1]176〜183(8)
[C2]184〜187(4)
[C3]188〜191(4)

[C1]は、導入部(イントロ)1〜8小節のモチーフ。
    じっくりと、比べてみて下さいね。

[C2]は、テーマ[A1]1〜2のモチーフが
               使われています。
                     
[C3]は、キーCmのトニック・コードが
           「CM7」で終ります。

♪[C1]176〜183(8)

|Cm7|Cm7|Cm7|D♭7(Bass C)|
|Cm7|Cm7|Cm7|F7 F♯7 G7|

<176〜182>までは|Cm7|
<183>は|F7 F♯7 G7|

♪[C2]184〜187(4)

|G7|
|D♭M7(Bass G) D7(Bass G)|
|D7(Bass G) G7|
|G7|

♪[C3]188〜191(4)

|CM7 (C♭M7)|(D♭M7) CM7|
|CM7|CM7|

<188〜189>
カッコ内のコードは、仮の分析です。
  あとで変更するかもしれません。
ルートのない4度和声は判定が難しいです。

          ☆

以上で、カプースチン「ブルー・ボッサ」分析、
 コード進行を書き出す作業を終わりますが、
  必ず楽譜を見て勉強して下さい。

コード・ネームだけでは、
 実際にどのように弾いているのか、
  どの位置で弾くのか(複雑なタイミング)
   など、1番肝心なことが学べませんからね。

♪「カプースチン ピアノアルバム 1」
    出版は「プリズム」。

  アマゾンなどネットで注文して下さい。

terusannoyume at 02:57│Comments(7)TrackBack(0) 「カプースチン」分析研究 

トラックバックURL

この記事へのコメント

1. Posted by さちぴょん   2008年07月17日 13:54
5 テル先生、「ブルー・ボッサ」のコード分析、
遂に最後まで来ましたね♪本当にありがとうございます!

前回のイントロ、特に前半8小節が想像以上に難しく、未だウダウダと書き直したりしていますが、大きな進行は大体わかったような気がする(?)ので、本日投稿くださったエンディング部分に、これから突入したいと思います!
2. Posted by さちぴょん   2008年07月17日 13:55
それから、先日レッスンで教えていただいた「プレリュード17番」を、「18番」と組み合わせて、おかげさまで演奏会(お楽しみ会?)で何とか演奏してきました!
コード進行や音使いのいろいろな秘密がわかってからは、それまでとても覚え辛かったところがスイスイと頭に入っていく感じがして、暗譜ができそうにも思えました! ですがなにしろ日がなかったもので、今回は安全性を優先し、残念ながらやめておきました(^^ゞ 
終わった後も弾き続けていまして、何とか暗譜で弾けるようになりましたよ! やはり理解して弾くって大事なんですね。
テル先生のおかげです、ありがとうございました☆
3. Posted by テルさん   2008年07月18日 04:04
 あのイントロはコードネームでは書けないのですよ。だから難しいのです。
 あ、演奏、無事に終ってよかったですね。今回は時間がギリギリでしたから仕方ありませんが、次の機会は暗譜で弾けますよ。
 カプースチンはジャズ理論がわかる人なら、すごく覚え易い。そして今回のように全部理解して弾けば、曲を仕上げる時間が従来より大幅に短縮されます。
 これからどんどんカプースチンを弾いて下さい。
4. Posted by nana   2008年07月18日 13:58
5 さちぴょんさん、カプースチン演奏お疲れ様でした!17、18番と連続での演奏、素晴らしいです
仲間がいると思うとますますやる気が出ちゃいます♪
(すべてはテル先生のお導きの力!
感謝
5. Posted by さちぴょん   2008年07月19日 00:03
わ!コードネームで書けない…のですか?!
でも聴くとわかりにくいわけではないし、どんな秘密があるのでしょうね?? これから少しずつ解き明かしたいです!
テル先生、どうぞお助けくださいm(__)m

nanaさん、メッセージありがとうございます(^O^)/
nanaさんも、たしか近々カプースチンを演奏なさるということでしたよね♪ これからでしょうか? もう無事演奏されたかな、なんて思ってました(#^.^#)
これからもカプ仲間として、よろしくお願いしま〜す☆
6. Posted by さちぴょん   2008年07月19日 02:54
そして、今回のエンディングの部分ですが、またイントロに負けず劣らず、いえ、上回って難しいですね〜(-"-)
<188〜189>は、聴いていてもチンプンカンプンで、もうお手上げ状態です(ToT)
右手の動きなど、目がチカチカする感じです(*_*)
変な表現かもしれませんが、無機的な音、という感じがします。
7. Posted by テルさん   2008年07月19日 04:32
 いや、コードネームで書けないこともないのですが、少し細かくなるので大雑把に書いておいたのです。(今度来た時に説明しましょう)。
 とにかく全体的に難しいですね。
 「目チカ」は「メカニカル」「機械的なフレーズ」というか、ジャズの主流になっている技法で、聴き慣れた人には、これが快感になります。
 「カッコいい!」というか、この様なスタイルにあこがれる時期が、そのうちきっと来ますよ?今は目と耳が、まだ混乱しちゃう幼児期なのですね。
 これから成長期に入りますので、お楽しみに!

コメントする

名前
 
  絵文字
 
 
プロフィール
坂元輝(さかもと・てる)
「渡辺貞夫リハーサル・オーケストラ」で、プロ入り(21歳)。
22歳、自己のピアノ・トリオでもライヴ・ハウスで活動開始。
23歳、「ブルー・アランフェス」テリー・ハーマン・トリオ(日本コロムビア)
以後19枚のアルバム発売(現在廃盤)。
28歳、ジャズ・ピアノ教則本「レッツ・プレイ・ジャズ・ピアノ/VOL.1」
以後14冊(音楽之友社)現在絶版。
ネットで高値で取引されている?
(うそ!きっと安いよ)
他に、2冊(中央アート出版社)。
音楽指導歴40年。
プロから趣味の人まで対象に東京、京都にて指導を続けている。
Archives
カプースチン・ピアノ曲集