2008年05月24日

「サマータイム」研究(5)

 〜NHKジャズピアノ講座(9−5)〜

「サマータイム」研究の第5回目です。

もう、この辺でやめてもいいのですが、
   やはり大切な話なので書くことにしました。
          
コード付けの「奥義」ですので、じっくり読んで下さい。

本当の秘伝(上級者用)です。

しかし、初心者でも、理論的な内容がわからなくても、
コード付けの「奥深さ」は、感じてもらえると思います。

大変勉強になりますよ。

ただし、ほとんどの読者は
    今から教えるコード進行を弾かなくていいです。

まず、基本のコード進行で練習しましょう。
         知識として知っていれば充分。
           いや、知らなくても構いません。

それでは「奥義」公開!

テル先生は「後悔!」(スゴイことを教えちゃって…)

        ☆

「今日からあなたもジャズピアニスト」
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テキストの88ページを開いて下さい。

上から2段目1〜2小節目|Gm7 |B♭7|

今回は、この2小節のコード進行を研究します。

次に、89ページ上から2段目
              1〜2小節を見て下さい。

「Gm7」の小節が「Gm7 C7」になっていますね。

「B♭7」の小節は、「F7 B♭7」になっています。

これが以前学んだ「リハーモナイズ」ですが、
          本日の問題は、この「F7」です。

この2小節を、4度進行にする場合は、
   結論から先に言うと、ここは「Fm7」にします。

原曲は、16小節の短い曲です。
前半8小節の5〜8小節目が問題の部分です。

<原曲>
|Gm7 |B♭7 |Em7(♭5)|A7 |

<リハーモナイズ>

<例 1>
|Gm7 C7|Fm7 B♭7|Em7(♭5)|A7|

「Fm7」にすると、どうですか?
|僑蹌掘´坑掘辰播一されて、きれいにつながりますね。
        見ていて、すごく美しいと思いませんか?

<例 2>
|Gm7 C7|F7 B♭7| E7 | A7 |

これは、テキストのコード進行です。

「C7」からドミナント・モーションで
      きれいにつながっています。
            これも決して悪くありません。

しかし、やはり「F7」は、やめておきましょう。

「なぜだと思います?」
      その理由を考えて下さい。

   〜 … … 〜

この4小節だけを見ていてはダメです。

曲の全体を見る。
特に前回(4回目)取り上げた転調部分。

この曲は全体が16小節で、ほとんど「キーDm」。

しかし、13小節目だけが急に「キーF」に変わる。

それが、この曲の特徴。
          作曲家の意図。

ここを効果的に聴かせるためには
   それより前に同じ(又は似た)コードを使わない。

使えるところを見付けても、あえて使わない。

  せっかく気付いたのだから「使いたい」。

    でも、「我慢する」のです。

       最後の転調を印象付ける演出なのです。

         ☆

コード付けには段階があります。

<第1段階>
知らないから、何も使えない。

<第2段階>
知ったから、どこでもすぐ使う。(訓練としてはいい)

<第3段階>
知っているけれど、効果的なところでしか使わない。

これが、コード付けの「奥義」です。

terusannoyume at 23:58│Comments(4)TrackBack(0) NHKジャズピアノ講座 

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この記事へのコメント

1. Posted by コテル   2008年05月25日 03:23
5 すごい!!
テル大先生 最高!
いつも ありがとうございます。
感謝しております。
これからも宜しくお願い致します
2. Posted by テルさん   2008年05月25日 04:47
 コテルさん、あなたは私の分身?ですね。このブログで学んで、さらに自分をレベルアップして行って下さい。
 期待していますよ。
3. Posted by さちぴょん   2008年05月26日 02:39
5 「サマータイム」の、この一瞬長調に転調するところ、和音が歌詞に連動しているんでしょうか!? 
前半では「夏の暮らしはこんな風に楽だよ」ということをいろいろ教え聞かせて、この最後の部分では「だから坊や、泣かないでお眠り」と語りかけていますね!
感動しました、深いです(ToT) 

リハーモナイズする時も、そういうストーリーやセリフなどを大切にすることで、より説得力が出るのかもしれませんね☆ 私にはまだ難し過ぎますが(^^ゞ
4. Posted by テルさん   2008年05月26日 03:30
 実は私も、この話を投稿する前に歌詞を調べました。長調の小節は当然「明日への希望」を表現しているのでは?と思ったからです。ただ私は英語に詳しい訳ではないので、余計なことは書かないでおこうと思い書きませんでした。
 でも、曲と詞は、どちらが先に出来ても関連して作っていますから当然関連しているはずですよ。奥深いです。

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プロフィール
坂元輝(さかもと・てる)
「渡辺貞夫リハーサル・オーケストラ」で、プロ入り(21歳)。
22歳、自己のピアノ・トリオでもライヴ・ハウスで活動開始。
23歳、「ブルー・アランフェス」テリー・ハーマン・トリオ(日本コロムビア)
以後19枚のアルバム発売(現在廃盤)。
28歳、ジャズ・ピアノ教則本「レッツ・プレイ・ジャズ・ピアノ/VOL.1」
以後14冊(音楽之友社)現在絶版。
ネットで高値で取引されている?
(うそ!きっと安いよ)
他に、2冊(中央アート出版社)。
音楽指導歴40年。
プロから趣味の人まで対象に東京、京都にて指導を続けている。
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