2008年05月11日

「A列車で行こう」(3)

 〜NHKジャズピアノ講座(6−7)〜

「A列車で行こう」(3回目)の話です。
(1回目5月2日、2回目は前回、5月10日)

「今日からあなたもジャズピアニスト」
 NHK趣味悠々 テキスト ¥1、260

テキストの55ページを開いて下さい。

上から2段目3小節目「D7」のメロディー、
      「ミーー♯ソ〜」となっていますが、
原曲は、最初の「ミ」が8分音符で、
    「♯ソ」は、すぐ後(1拍目の裏)に来て
      「ミ♯ソ〜」です。

「D7」すぐ下の小節を見て下さい。(3段目3小節目)
コード「C」のメロディー「ドミ〜」は同じ譜割ですね。

原曲は、この「D7」と「C」の小節は
        それぞれ3回とも同じメロディーです。

「D7」=「ミ♯ソ〜」
テーマの3、11、27小節目
簡単に言えば、形式「A-A-B-A」の「A」3小節目。

「C」=「ドミ〜」
テーマの7、15、31小節目
「A-A-B-A」それぞれの「A」の7小節目は同じ。

実は「A列車〜」では、このモチーフが重要です。

「サビ」の3小節目と7小節目は「ミラ〜」です。
(「ミ」8分音符の後、すぐに「ラ」1拍目の裏)

テキストの次(56)ページ上から2段目3小節目、
3段目3小節目が同じモチーフなのです。
   (「A-A-B-A」の「B」3小節目と7小節目)

このモチーフ(8分音符から下行)の逆方向モチーフが、
「B」1小節目、5小節目の「ラド〜」(短3度で上行)。

クラシックのように同じモチーフを徹底的に使うのが
伝統的な作曲法のコツ(いや常識、規則、約束事)。

以上の小節、原曲のメロディーを理解してから、
テキストでは、どう変えているのか見ていきましょう。

            ☆

最初の「D7」は「♯ソ」を2拍目裏で弾いていますね。

原曲を変えるなら、この位置しかありません。
各拍の頭ではつまらない。3、4拍目の裏では遅すぎる。

2回目「A」の「D7」は「ミ、♯レ、ミ、♯ソ〜」ですね。
1回目とは違うことをしようと思ったのですね。

このアイデアを「C」のメロディーに応用すると、
「ド、シ、ド、ミ〜」になりますよね。

さらに形式「B」の1、5小節目「ラド〜」に応用すると、
「ラ、♯ソ、ラ、ド〜」または「ラ、シ、ラ、ド〜」に。

            ☆

テーマの7小節目「C」のメロディーは原曲どおりです。

ところが2回目「A」の7小節目は「ド」だけにしています。
(テキスト56ページ上段3〜4小節目)

原曲は、ここも「ドミ〜」ですが、「ド」で終わらせたくなる。

    <ここが最重要ポイント!>

「曲の解釈」の問題なのです。

ここは確かに「ド」で終わらせたら落ち着きます。
普通だったら当然「ド」で正解。

ところが作曲者は沢山の名曲を作ってきた人。
           
  <普通に終わらせたくなかった>

さあ、あなたは、どちらの考えを受け入れますか?

この問題に正解はありません。
       好みの問題、解釈の問題だからです。

私の調べた範囲では「原曲派」が多いですが、
             「終わらせ派?」も確かにいます。

この問題、いつも言っているように、原曲を知った上で、
       後は自分がいいと思う方をやればいいのです。

人生、自分が信じる道を歩んで行けばいいということですね。

terusannoyume at 12:07│Comments(0)TrackBack(0) NHKジャズピアノ講座 

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プロフィール
坂元輝(さかもと・てる)
「渡辺貞夫リハーサル・オーケストラ」で、プロ入り(21歳)。
22歳、自己のピアノ・トリオでもライヴ・ハウスで活動開始。
23歳、「ブルー・アランフェス」テリー・ハーマン・トリオ(日本コロムビア)
以後19枚のアルバム発売(現在廃盤)。
28歳、ジャズ・ピアノ教則本「レッツ・プレイ・ジャズ・ピアノ/VOL.1」
以後14冊(音楽之友社)現在絶版。
ネットで高値で取引されている?
(うそ!きっと安いよ)
他に、2冊(中央アート出版社)。
音楽指導歴40年。
プロから趣味の人まで対象に東京、京都にて指導を続けている。
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