2007年12月02日

「幻想即興曲」分析(3)

ショパン「幻想即興曲」(作品66)分析の続きです。
<Fantaisie-Impromptu Op.66>

前回は、解説をわかりやすくするために
8小節目「G♯7」を半音下げて「G7」に移調。
そして16分音符を8分音符に変えて2小節にしました。
(3小節目は「ソ」の音だけを書いておく)。
以下のようになりましたね。

G7
|シ、レ、♭ラ、ソ、ファ、♭ラ、♭ミ、レ|

|ファ、ド、シ、レ、♭ラ、ソ、♭シ、♭ラ|ソ

今回は、このフレーズを曲に応用して使いましょう。

ただし「勘違い」しないでほしいのは、
「G7」なら、どこでも使える訳ではありません。

以下の説明は、ちょっと専門的になりますが、
ジャズ・ピアノを学んだ人なら理解出来ます。

あなたのレパートリーの曲で、
「HmP5↓」(完全5度下のHm)
または「オルタード」スケール
が使える小節のみで使えます。
「ミクソ・リディアン」や
「リディアン・♭7」のところはダメですよ。
別の言い方をするなら、
「♭9、♭13」が使えるところです。

よくわからなくて不安な人は、間違いなく確実に使えるコード、
マイナー・キーのドミナント(坑掘砲濃箸い泙靴腓Α

☆「坑掘廚1小節なら16分音符、
2小節なら8分音符です。

♪「朝日の如くさわやかに」(キーCm)
[ B ](サビ)の最後の2小節で使えます。

|Fm7|D7|G7|G7|

♪「僑蹌掘腹5) / V7」 への応用

サビの最後の2小節を
|僑蹌掘腹5)|坑掘辰砲靴討い訖佑蓮
フレーズの最初の1音だけ弾かないで(8分休符)
1拍目裏から弾き始めるといいですよ。
以下のようになります。(「〜」は、8分休符)

Dm7(♭5)
|〜、レ、♭ラ、ソ、ファ、♭ラ、♭ミ、レ|
G7
|ファ、ド、シ、レ、♭ラ、ソ、♭シ、♭ラ|ソ(←ここはCm)

ちょっとした工夫ですよね。

☆これを半分に縮めて16分音符(1小節)で弾けば、
2、4、6小節目などでも使えますよ。

♪「枯葉」(キーGm)で使ってみましょう。

すぐ上の8分休符から始まるフレーズを
|Am7(♭5)|D7| に移調して下さい。

Am7(♭5)
|〜、ラ、♭ミ、レ、ド、♭ミ、♭シ、ラ|
D7
|ド、ソ、♯ファ、ラ、♭ミ、レ、*ファ、♭ミ|
|レ(←ここは「Gm」です)
*「D7」最後から2番目の「ファ」は「ナチュラル」です。

☆別バージョン。(裏技!)

「Am7(♭5)」の4拍目から3連符でスタートして
|*、*、*、ラ、♭ミ、レ|(←3連符)
「D7」も、すべての音を3連符で弾きます。
|ド、♭ミ、♭シ+ラ、ド、ソ+♯ファ、ラ、♭ミ+レ、*ファ、♭ミ|
| レ(←ここは「Gm」です)
*「D7」最後から2番目の「ファ」は「ナチュラル」です。

♪以上をヒントにして、あとは自分で応用して下さい。
12キーに移調すれば、いろいろな曲で使えますよ。

    ☆       ☆

「ショパン先生、ありがとうございます」
ジャズ・アドリブ・フレーズへの応用編でした。

次回は、分析の続き、先の小節に進みます。

terusannoyume at 00:35│Comments(2)TrackBack(0) 愛と感謝の即興演奏法 

トラックバックURL

この記事へのコメント

1. Posted by さちぴょん   2007年12月03日 01:39
おもしろいですね! ショパンのフレーズがそのままジャズのアドリブに使えるなんて、想像もしませんでした。
それに、G♯7をただのG7に置き換えるだけで、0.1の視力が1.0になったかのような見え具合になりましたよ、これは画期的です! なぜ今まで気づかなかったのでしょう。
テル先生の発想の柔軟さに敬服です(ToT)
この際、試しにこの曲を全部半音下げて「ハ短調」で弾いてみようかと思っています。運指に手間取るかもしれませんが、何か見えて来そうな気がします。
2. Posted by テルさん   2007年12月03日 02:16
 半音下げて弾くことは勉強になりますから、ぜひ挑戦して下さい。解説も本当は全部「ハ短調」でやりたいぐらいですが、原曲と混乱する人がいるかなと思いながらも、控え目にやってみたのです。 でも、本当に視力が急に良くなりますよね。両方のキーを併用しようかな?
 混乱しない人は、2つのキーで練習して下さい。
 さらに出来る人は、12キーに挑戦してもいいですよ。
 ジャズ・ピアノ学習者は、分析(3)のフレーズだけでも12キーで覚えると沢山の曲で使えます。
 楽しんで下さい。

コメントする

名前
 
  絵文字
 
 
プロフィール
坂元輝(さかもと・てる)
「渡辺貞夫リハーサル・オーケストラ」で、プロ入り(21歳)。
22歳、自己のピアノ・トリオでもライヴ・ハウスで活動開始。
23歳、「ブルー・アランフェス」テリー・ハーマン・トリオ(日本コロムビア)
以後19枚のアルバム発売(現在廃盤)。
28歳、ジャズ・ピアノ教則本「レッツ・プレイ・ジャズ・ピアノ/VOL.1」
以後14冊(音楽之友社)現在絶版。
ネットで高値で取引されている?
(うそ!きっと安いよ)
他に、2冊(中央アート出版社)。
音楽指導歴40年。
プロから趣味の人まで対象に東京、京都にて指導を続けている。
Archives
カプースチン・ピアノ曲集