2007年05月

2007年05月26日

カプースチン「24プレ」第23番(解説5)

カプースチン(KAPUSTIN)研究、解説
「24のプレリュード 作品53」(全音版)

「第23番」徹底分析。

♪今回は、<2コーラス目>[ A3]61〜70と
[Coda]71〜74の最後までを解説。

[ A 3] 61〜70
|| FM7 | Cm7 F7 | B♭M7 | B♭m7 E♭7 |

| F(Bass C) / Am7 A♭7 | G7 | Am7 D7 | G7 |

| A♭M7 D♭M7 | G♭M7 ||

         ☆

[ 61] FM7
[ 62] Cm7 F7
[ 63] B♭M7
[ 64] B♭m7 E♭7
[ 65] F(Bass C) / Am7 A♭7

[ 61]〜[ 65] は、1コーラス目[ 1]〜[ 5] の再現。
ほとんど同じだが、違いは[ 62] 3拍目裏のベース音。
[ 2] と比べて「ファ」がオクターブ低い。
もう1つ、[ 65] 4拍目のコードが「G7」。
[ 5] では「Gm7」だった。

[ 66] G7
コードは「G7」ですが、
メロディーは「F」のブルーノートを使ったフレーズ。
♭ラ=♭3、♭ド=♭5

[ 67] Am7 D7
メロディーは「ファ」で終っているけれど、
コードは偽終止で「Am7」を使用。
次の「G7」に行くためのm7 7(Am7 D7)。

[ 68] G7
[ 66] とは違い「♭ラ」は使わずに「ラ」を使用。

[ 69] A♭M7 D♭M7
もう1つ別の偽終止。
この進行 [ 69] [ 70] は [ 7] [ 8] と同じ。

[ 70] G♭M7
4拍目裏のコードは「E7」。
半音下から「F」に解決するコード。
一瞬なのでコード進行には書きません。

Coda  71〜74
|| FM7 (4小節) ||
メロディーに使われている音は「F リディアン」。
「ファ、ソ、ラ、シ、ド、レ、ミ」
「1,9,3,♯11,5,6,M7」
以上の音を組合せて使っている。
これがわかれば自分で分析出来ます。
例えば、[ 73] 3拍目、「レ、ソ、シ、レ」は
コード「G」に見えますが、「F」から見ると
レ=6、ソ=9、シ=♯11、レ=6です。

この4小節すべての音を分析してみましょう。

             ☆

お疲れ様でした。第23番、最後の小節まで解説しました。
ここに書いたことは、まだ3分の1程度でしょうか。
コードのことを中心に書きましたが、メロディーを1音1音
説明することも出来ますし、応用編もいろいろ書けます。
自分では当たり前のことを、この様に書き出す作業は
とても大変なことでした。読む方も大変だったと思います。
次の曲は、要点だけを書き出すか、どの様にするか、
よく考えようと思っています。
とにかく、やっと1曲。試行錯誤が続きます。

terusannoyume at 10:38|PermalinkComments(0)TrackBack(0)「カプースチン」分析研究 

2007年05月25日

カプースチン「24プレ」第23番(解説4)

カプースチン(KAPUSTIN)研究、解説
「24のプレリュード 作品53」(全音版)

第23番の徹底分析。

♪今回は、
<2コーラス目>[ B ]53〜60の解説です。

[ B ] 53〜60
| E♭m7 A♭7 | Fm7 B♭m7 | Bm7 E7 | AM7 Bm7 Cm7 C♯m7 |

| Dm7 G7 | CM7 B♭7 / Am7 | A♭m7 D♭7 | C7 ||

           ☆

[ 53] E♭m7  A♭7
1拍目、右手は「B♭m」に見えますが
「E♭m7」の「9,5,♭7,9」。

3拍目、右手は「Am」に見えますが
「A♭7」の「♭13、♭9,3、♭13」。

右手の2拍目「Am」と、4拍目「G♯m」は
各声部が次の音に半音下から解決する装飾的コード。
コード進行ではありませんので書きません。

[ 54] Fm7  B♭m7
「Fm7」は要注意。特殊な音を使っています。
1拍目、右手は「E♭(♯5)」に見えますが、
「Fm7」の「♭7、9、♯11、♭7」
普通「Fm7」で「♯11」は使いませんが、
特殊なスケール(ドリアン♯4=♯11)などを
設定して使っているのでしょうね。
ファ、ソ、♭ラ、シ、ド、レ、♭ミ
(注、「シ」がナチュラル=♯11)
C の和声的短音階の第4音から弾くと
このスケールになります。

2拍目、右手は「D」(レ、♯ファ、ラ、レ)
に見えますが、コード(縦)で考えないで下さい。
「横の流れ」を見て下さい。
2〜3拍目、メロディーの1番上が「レ、♭ミ、ド」
上から2番目「ラ、シ、♭ラ」、
上から3番目「♯ファ、ソ、ファ(ナチュラル)」

3拍目「B♭m7」の右手は「Fm」に見えますが、
「9,5,♭7,9」

4拍目、右手の「Em」は、各声部が次の音へ
半音下から解決する装飾的なコード。
コード進行には関係ありません。

[ 55] Bm7  E7
この小節は<キーA> の「m7 7」

1拍目の「Bm7」は、
前小節「B♭m7」最後の両手コードが
半音上がって「Bm7」になっています。

3拍目、「E7」の右手メロディー、
♯ド=13、ド=♭13、ファ=♭9
これでコードの構成音もわかりますね。
残りの音はコードトーンですから。

4拍目、左手は「E7」の「♭7,3,♭13」

[ 56] AM7 Bm7 Cm7 C♯m7
「AM7」以外は装飾的なコード。[ 20] と同じ。

[ 57] Dm7  G7
2拍目、左手、下から「3,5,♭7,9」、
右手「11,♭7,9,11」。
4拍目、左手「♭7、♭9,3,13」

[ 58] CM7 B♭7  /  Am7
「B♭7」は、「Am7」に行くための「E7」の代理。

[ 59] A♭m7  D♭7
「D♭7」は、次の「C7」に行くための「G7」の代理。
その「D♭7」を「m7 坑掘廚砲靴討い泙后

[ 60] C7
1拍目は「C7(sus4)」(1,4,♭7,9)です。
4拍目の「♭ソ」は「♭5」。
「G♭7」と考えてもいいです。
1拍目、4拍目共に一瞬ですので
コードネームには書きませんでした。

        ☆

この続きは、「解説5」として新たに投稿します。

terusannoyume at 17:42|PermalinkComments(0)TrackBack(0)「カプースチン」分析研究 

2007年05月21日

美しいアドリブ・フレーズとは?

アドリブ・フレーズ、きれいなラインとは?

あなたに、美しいフレーズ(メロディー)を
弾いてほしい。感じてほしい。

今回は、カプースチン「応用編」です。
カプースチンの曲集をそのまま弾くだけではなく、
自分の音楽に応用することも学びましょう。
曲集を弾けない人でも、これなら出来ます。

教材は、カプースチン、
「24のプレリュード 作品53」(全音版)

このブログで連載している
カプースチン「24プレ」第23番(解説1〜)を
まだ読んでいない人は、
そちらから先に学んだ方がいいですよ。

教材(曲集)98ページ、
上から2段目、3小節目と次の小節です。

構成、コード進行をすでに書き込んでいる人、
解説を読んだ人は、
「第23番」<2コーラス目>[ A 2]46〜47小節目。

では、始めましょう。

             ☆

46〜47小節目のフレーズを2倍の長さに書き直します。
つまり16分音符を8分音符にしますので、
曲集では2小節ですが、
あなたのノート(五線紙)では4小節になります。

1小節目 「Cm7」
最初に8分休符を1つ。1拍目の裏拍から
残り7つの音を「8分音符」で書き直します。
「(ン)、ファ、ミ、レ、♭ミ、ソ、♭シ、レ」
この様になります。(ン)は8分休符。

2小節目 「F7」 (C♭7=B7)
楽譜では「F7」の代理コード「C♭7」ですが、
元の「F7」にします。
16分音符(8つの音)を、
「8分音符」に書き直しましょう。
「ファ、♭レ、ラ、♭ソ、ファ、♭ファ(ミ)、♭ミ、♯ド」

3小節目 「B♭M7」
「レ、ファ、ラ、ド、ソ、ソ」を
全部「8分音符」で書いて下さい。
4拍目は、4分休符ですね。
フレーズは、これで終りです。

4小節目 「B♭M7」または「G7」など。
フレーズは3小節で終っていますが、
4小節の感覚を身に付けるために
左手コードだけ弾いて拍子を感じていること。
(3小節単位で進んでいく曲はありません。
2,4,8小節単位で普通の曲は出来ています。)

1〜4小節を繰り返す場合は、
「G7」などを弾いてもいいです。
理論がわかる人は自分なりに工夫して下さい。

<フレーズ分析>
フレーズの構成音は、どの様な音を使っているのか、
理論的に理解しましょう。

「Cm7」
「4,3,2,♭3,5,♭7,9、」
最初の4つの音が重要でしたね。
以前の記事「解説3」を読んで下さい。

「F7」
「1,♭13,3,♭9,1,♭1(M7),♭7,♯5」
テンション(♭13,♭9)を使ったジャズらしいフレーズ。
「1」と「♭7」の間にある音「M7」は、経過音。
最後の「♯ド=♯5」は、
次の小節「レ」に半音下から解決する音。

「B♭M7」
「3、5、M7、9、6、6」
「Cm7」終り4つの音(♭3,5,♭7,9)に対して、
「B♭M7] 始めの4音(3,5,M7,9)が対応しています。

<左手のコード>
ルートを省略したジャズの典型的なコードを
このフレーズと一緒に覚えましょう。
「Cm7」
「♭ミ、ソ、♭シ、レ」=(♭3,5,♭7,9)
「F7」
「♭ミ、ラ、♭レ」=(♭7,3,♭13)
「B♭M7」
「レ、ファ、ラ、ド」=(3,5,M7,9)

<フレーズの輪郭>
「Cm7」
装飾的な下降から始まり、すぐに上昇、
「F7」
1オクターブ以上の大きな下降、
「B♭M7」
7度の音域を上昇し、すぐ下降で終る。

ほとんどの人は、輪郭まで意識しないと思います。
このジグザグの輪郭をよく味わって下さい。

きれいなフレーズとは、音の並べ方と、
全体の輪郭が大切な要素です。
(他にもありますが)

♪「枯葉」で使おう!
両手で弾けるようになったら、
実際の曲に応用しましょう。
キーGmで「枯葉」を弾けば、
このフレーズと左手コードが使えます。

♪12キーに移調して練習しよう。
キーCを最初に書いてから、他のキーに移調すると
分かり易いですよ。(Dm7 G7 CM7)

「Dm7」
「(ン)、ソ、♯ファ、ミ、ファ(ナチュラル)、ラ、ド、ミ」
「G7」
「ソ、♭ミ、シ、♭ラ、ソ、♯ファ、ファ(ナチュラル)、♯レ」
「CM7」
「ミ、ソ、シ、レ、ラ、ラ、(ウン)」

          ☆

きれいなフレーズを
自分で考えられるようにするには、
美しいフレーズを繰り返し弾いて、
どこが(何の要素が)きれいなのかを
常に研究することです。

terusannoyume at 12:57|PermalinkComments(2)TrackBack(0)「カプースチン」分析研究 

2007年05月20日

カプースチン「24プレ」第23番(解説3)

カプースチン(KAPUSTIN)研究、解説
「24のプレリュード 作品53」(全音版)

「第23番」徹底分析。

♪今回は、<2コーラス目>[ A 2] 45〜52の解説です。

[ A 2] 45〜52
|| FM7 | Cm7 C♭7 | B♭M7 | B♭m7 E♭7 |

| Am7(Bass D) D7 | G7 C7 | FM7 B7 | Em7 ||

             ☆

[ 45]  FM7
コードの構成音は下から「1,5,9,3,6」。
「F6」ですね。
私の習慣で「M7」の音がなくても、「F7」ではないという意味で
「FM7」と書いています。

右手2拍目(フレーズ)の「♭ラ=♭3」はブルーノート。
左手コードに「ラ=3」(ナチュラル)があっても、
フレーズは「♭ラ」を使いジャズっぽい感じを出しています。
同時に弾く上の音(レ)は「6」、下の音(ソ)は半音でぶつけて
不協和度を強調しています。
ジャズ・ピアニスト(ピーターソンなど)がよく使う奏法です。

[ 46] Cm7  C♭7
右手フレーズ最初の4音「ファ、ミ、レ、♭ミ」が重要。
上から半音2つ(ファ、ミ)で「♭ミ」に解決する音と
下から半音1つ(レ)で「♭ミ」に解決する音を組み合せて
「ファ、ミ、レ、♭ミ」。
別の言い方をすると、
「ファ、ミ」が解決するはずの「♭ミ」を通り越して
「レ」まで行ってから「♭ミ」へ戻って解決しています。

「C♭7」は「F7」の代理です。[ 41]でも使用しました。

[ 47]  B♭M7
右手3拍目の裏は、低音部記号の音域です。
注意して下さい。「ファ=5」ですよね。

[ 48]  B♭m7  E♭7
右手、低音部記号が続いています。
気を付けて下さい。

[ 49]  Am7(Bass D)  D7
1〜2拍目は「D7(sus4)」 または
「C(BassD)」と書いてもいいです。
3拍目の左手コード「3,♭7,9」は
ジャズで頻繁に使います。

[ 50]  G7  C7
3拍目は「C7(sus4)」ですが、一瞬です。
頭の中で理解していればよいので
(sus4)は書きませんでした。(書いてもいいです)
4拍目は「3、♭7,9」
前小節の3拍目「D7」と同じ構成音。

[ 51]  FM7  B7
1〜2拍目のフレーズ(♭ラ、ファ、レ、ド)は、
[ 45] 2〜3拍目と同じ。

「B7」は「Em7」へ行くためのドミナント。

[ 52]  Em7
次の小節が「E♭m7」ですので、
半音上「Em7」から進行する装飾的なコード。

           ☆

この続きは、「解説4」として新たに投稿します。

terusannoyume at 13:45|PermalinkComments(2)TrackBack(0)「カプースチン」分析研究 

2007年05月19日

カプースチン「24プレ」第23番(解説2)

カプースチン(KAPUSTIN)研究、解説
「24のプレリュード 作品53」(全音版)

「第23番」徹底分析

今回は<2コーラス目>[ A1]37〜44小節の解説です。
8小節のコード進行は、すでに書き込んでいますよね。
まだの方は、以前の記事を参考にして下さい。
1コーラス目も学んでから、この続きを読んで下さい。

それでは始めましょう。

<2コーラス目>

[ A1]37〜44
|| F(Bass A) A♭dim G dim F | Cm7 C♭7 |

| B♭M7 Cm7 C♯m7 Dm7 | E♭7(4) E♭7 |

| C7 /F7 C♭7 |B♭7 A7 | A♭m7 D♭7 | Gm7 / C7 G♭7 ||

            ☆

[ 37 ] F(Bass A) /A♭dim / Gdim / F
本来は「FM7」が1つの小節。(1コーラス目[ 1 ]を参照)。
1拍目と4拍目のコードは「 F 」 です。
ベース音は「F」の第3音「ラ」から始まり、
4拍目の「ファ」(ルート)に向かって
経過音(♭ラ、ソ)を使っています。
このベース・ライン(ラ、♭ラ、ソ、ファ)は、
[ 20 ] AM7 のベース・ラインの逆ですよね。
分かり易くするために「AM7」のベース音を
「FM7」に移調しますと「ファ、ソ、♭ラ(♯ソ)、ラ」。
このラインを逆から読むと「ラ、♭ラ、ソ、ファ」。

本来1つしかコードがない場合に、ベースを設定し、
各音の上にコードを付け変化させているのです。

2〜3拍目は、装飾的なコード。

まず、3拍目から先に考えます。
「 G dim 」 は 正確に書くと「C7(Bass G)」です。
「 F 」 に解決する「ドミナント」。
ルート(C=ド)はありませんが、ミ=3、♭シ=♭7が
「C7」の機能を証明する「三全音」です。

次に2拍目のコードは、3拍目「C7」へ行くための「G7」。
その代理「D♭7」と考えてもいいです。
各声部が半音上から「C7」に解決していますから、
半音上のコードは「D♭7」と単純に考えてもいいです。

2〜3拍目を正確に書くと
D♭7(Bass A♭)   C7(Bass G)
になりますが、複雑になります。
そこで、ベース音をコードのルートと解釈して
「A♭dim」と「Gdim」で書いたのです。
頭のなかで機能は「G7→C7→F」と
理解していればいいのです。

[ 38 ] Cm7  C♭7
「F7」の代理で「C♭7=(B7)」が使われています。

[ 39 ] B♭M7 / Cm7 / C♯m7 / Dm7
本来は「B♭M7」だけです。1コーラス目[ 3 ]参照。
[ 20 ] と比べて下さい。同じですよね。
2〜4拍目は装飾的なコードです。

[ 40 ] E♭7(4)  E♭7
1コーラス目[ 4 ] ではベース音「♭シ=B♭m7」でしたが、
ここではベースに「♭ミ」を使っていますので、
コードは「E♭7( sus 4)」( sus は省略していますが)。
「D♭ ( Bass E♭ ) 」と書いてもいいです。

[ 41 ] C7 / F7 C♭7
1拍目は第1転回形なので「ミ」が1番下ですね。
これは前の小節が「♭ミ」ですので半音上がって
スムーズに進行させるためです。
4拍目「 C♭7 」 は 「 F7 」の代理コード。

[ 42 ] B♭7 A7
「 A7 」 は「 E♭7 」の代理です。
[ 41]〜[43] のコード(ルート)は、
完全4度進行です。
( C、F、B♭、E♭、A♭、D♭)
「E♭7」に代理を使いましたので、
その前後は半音下行になります。
(B♭→A→A♭)

[ 43 ] A♭m7 D♭7
4拍目、最後の2音(レ、ラ)は、
次の小節「Gm7」の5,9です。

[ 44 ] Gm7 / C7 G♭7
4拍目「 G♭7 」 は 「 C7 」の代理コード。

         ☆

この続きは「解説3」として新たに投稿します。

terusannoyume at 08:57|PermalinkComments(0)TrackBack(0)「カプースチン」分析研究 

2007年05月17日

やっと半年!これからです。

このブログ、今日でちょうど半年です。
去年11月17日からスタートしましたので、
本日(5月17日)で半年。
「やっと半年か」という感じですね。
まだまだ新人ですが、
内容をさらに充実させたいと思っています。

最近考えているのは、ショパン分析。
カプースチンは中〜上級者を対象にして、
もっと基本的な理論は、
ショパンの曲から選んで解説しようかな、
と思っています。
まだ、考えている段階ですけれどね。

他にも、ドビュッシーもいいですよね。
基本を発展させたスタイルになりますけれど、
ジャズにも関係ありますしね。

このブログでも何回か言いましたが、
やりたいことは沢山あります。
自分でも先のことはわかりませんが、
みなさんの音楽的向上に役立つ内容にするつもりです。

これからも、よろしくお願いしますね。

terusannoyume at 22:01|PermalinkComments(0)TrackBack(0)「日記」読まないでね! 

2007年05月14日

誰でも弾けるアドリブの証明

ピアノ経験まったくなし。
大人、子供関係なし。
誰でも(その場で)アドリブは弾けることを、
今から証明しましょう。

        ☆

先日、ライヴをやりました。
1ステージ目が終った楽屋での話。

メンバーの2人(ベース、ドラム)が
「ピアノは弾けない」と言うのです。
そこで、私は
「簡単なアドリブならすぐ弾ける」と話したのですが、
どれだけ信じてくれたかは、わかりません。
多分、本気にしなかったと思います。
あなただって信じないでしょう。
ピアノなどやったことのない2人なのですから。

その後、2ステージ目、2曲目の演奏が終った時に、
突然「ひらめいた」のです。

「そうだ!」
「お客さんの前でメンバーにピアノを弾かせてみよう」と。

何と素晴らしい大胆な企画!
「ピアノなんか弾けない」と言っている2人を
本番のステージで、その場ですぐに弾けるようにしてしまう。
本当にそんなことが出来るのでしょうか?
「出来ます。私なら」。
120%の自信があるからやるのです。

早速、ドラマーから始めました。
まず、右手1音からスタート。
伴奏は私が鍵盤の左半分で受け持ちます。
1音だけ弾けばいいのなら未経験者でも誰でも弾けます。
この間、20〜30秒。

次に2音、3音と少しずつ音を増やしていきます。
肝心なことは、各段階(例えば2音)で、
その人がどう弾くかによって適切なアドバイスをします。
(その場ですぐ修正出来る範囲で)
これは相手の出方が1人ずつ違いますので、
弾かせてみないとわかりません。

ジャズ・ピアノ独習者の限界は、ここにあります。
例えば、あるスケールを理論書で知ってアドリブしてみます。
その結果は、
「果たして、これでいいものなのか?」
「もう少し何とかなるのではないか?」
でも、わかりません。
自分では出来る範囲で一生懸命やっているのですから、
どこが長所で、短所はどこか?
いえ、短所と言いましたが、
気が付いていないから出来ないのであって
一言のアドバイスですぐに修正出来ます。
さらに目の前でお手本を弾いて説明されれば、
誰でも弾けて当たり前。
しかし、自分1人ではなかなか気付かないのです。

あなたの性格、自分でわかっていると思うのは間違いで、
親、兄弟、友達の方があなたの短所をわかっています。
自分では気が付かないことが多いのです。

話は、ステージ上に戻ります。
5分後、お客さんも手拍子で応援してくれ、
ドラマーはカッコいいアドリブを生まれて初めて弾いたのです。

次のベーシストは、やり方を目の前で見ていたのですぐ弾けました。
各段階でのアドバイスが違うだけです。

「さあ、あなたはこの話を信じるでしょうか?」
きっと、こう思うかもしれません。
「疑う訳ではないけれど、
その2人はミュージシャンだから弾けたのでは」と。

絶対に違います。
誰でも弾けるのです。

証明しましょう。

客席に若くて美人の方がいましたので、
ステージに上げ、早速レッスン開始。
(当然アドリブなど出来ない方です)

5分後には、ベテラン・プロのベースとドラムの伴奏で、
つまり、ピアノ・トリオでアドリブを弾いてしまいました。
生まれて初めてのアドリブ体験が、
ステージで、しかもプロのピアノ・トリオで弾いたのですよ。
「すごい才能です!」(それを教えた私のことです)。

              ☆

以上のアドリブ内容は、1番簡単なアドリブ方法です。
本格的なジャズ・ピアノは、5分では出来ません。
当然のことです。
しかし
「自分はピアノを弾けない」
「アドリブなんか絶対無理」
と思い込んでいる人の心の壁を崩すには
この方法が非常に効果的なのです。

「変な先入観」が「ピアノ(またはアドリブ)は弾けない」と
思い込ませているのです。

まず心の枠(先入観、過去の学習法の失敗経験など)を外す。
「自分にも弾けた」という体験をさせると、
その後の学習がスムーズに進むのです。

terusannoyume at 05:34|PermalinkComments(0)TrackBack(0)初心者でも必ず弾けるよ 

2007年05月12日

作曲法あれこれ(4)

作曲中の霊感について、ブラームス本人の証言を紹介しましょう。

前回紹介した本からの引用です。

「我、汝に為すべきことを教えん〜
作曲家が霊感を得るとき」(春秋社・2800円+税)

               ☆

♪「夢うつつの状態になると、
私は恍惚状態(セミ・トランス)で睡眠と覚醒の間をさまよっている。
意識はまだあるが、失おうとするちょうど境目におり、
霊感に満ちた着想が湧くのはそんな時だ」(13ページ)

あなたは夢を覚えていますか?
目が覚めた時には覚えていても、数時間後にはわすれてしまいますよね。
印象的な夢は何日も覚えていますが、細かい部分までは覚えていない。

私は、夢の中で素晴らしい音楽を聴いたことがあるのですが、
目が覚めると「それがどのようなメロディーだったか?」は
覚えていませんでした。

ですから「睡眠と覚醒の間」
「意識はまだあるが、失おうとするちょうど境目」なのですね。

しかし、仮に「セミ・トランス状態」で聞こえたとしても、
メロディーを覚えていられるのでしょうか?
わすれないようにするには、どうすればいいのでしょう?
ブラームス先生が教えてくれます。

♪「何にもまして重要なのは、
着想を得たら間髪入れずに紙に書き留めることだ。
記録すれば逃してしまうことがない。
書き留めたものを改めて眺めると、
霊感を受けたあの同じ気分を呼び覚まし、
着想が生み出される。
これはとても重要な法則なのだ」。(66ページ)

♪「意識しつつ求めていた着想が
かなりの力とスピードを伴って流れ落ちて来るが、
つかもうとするのが精一杯で一部しか覚えていられない。
すべて書き留めるのは絶対に無理だ。
一瞬輝いたかと思うと、
紙に書いておかなければたちまち消え失せてしまう。
私の作品に残る主題というのは、すべてこんな具合にやって来る。
それは常にあまりにも驚くべき体験であり、
誰にも話す気にならなかった〜
その瞬間、私は永遠なる存在と波長が合っているのを感じ取り、
これほど身震いを覚えることはない」(93ページ)

現代でしたら、各種の録音機に、
または「シンセ」に記憶させるなどの方法があるでしょうが、
これについては別の機会に話します。

すべてを書き留められないのなら、
残りの部分はどうするのでしょう?

♪「私の作曲は霊感のみが結実したものではなく、
過酷で忍耐を要し骨が折れる労役の実でもある〜
作曲家が何か永遠の価値を持つものを書きたいと望むなら、
霊感と職人芸の両方を必要とする」(80ページ)

「霊 感」=右脳的作曲法
「職人芸」=左脳的作曲法

私は、ブラームスの「霊感」と「職人芸」を
上記のように解釈しています。
ブラームスの証言2行目の「過酷で忍耐を〜」が「職人芸」です。

つまり現実世界での勉強、努力が大切なのです。
どうすれば「霊感」が来るのか、来ないのかはわかりません。
(「作曲法あれこれ」シリーズで解明したいと試みていますが)。

しかし「職人芸」=(自分の腕を磨くこと、勉強、練習)は
毎日、いつでも本人の意志で出来ます。

私たちは、常日頃から学ぶこと、練習することが大切なのです。

terusannoyume at 10:20|PermalinkComments(0)TrackBack(0)作曲法あれこれ 

2007年05月05日

カプースチン「24プレ」第23番(解説1)

カプースチン(KAPUSTIN)研究
「24のプレリュード 作品53」(全音版)

「第23番」徹底分析(1小節ずつ解説しています)。

今回は、1コーラス目(1〜36小節まで)の解説です。
大変に長くなってしまいました。(力作ですよ!)
(2コーラス目は、近い内に別記事として投稿予定)

これを読めば、ジャズの秘密である
テンション・コードの積み重ね方、
コード進行、アドリブ技法など、
いろいろなことがわかってしまいます。

<全体の構成>と<コード進行>は
以前から書いておいたので予習していると思います。
まだ構成を書き込んでいない人は、以下を参考にして、
楽譜に[ A1]、[ B ] などの構成を書き込んで下さい。

<全体の構成>を復習しましょう。

<1コーラス目> (1〜36)
[ A 1]  1〜8   (8)
[ A 2]  9〜16  (8)
[ B ]  17〜24  (8)
[ A 3]  25〜36 (12)
<2コーラス目> (37〜70)
[ A 1]  37〜44 (8)
[ A 2]  45〜52 (8)
[ B ]   53〜60 (8)
[ A 3]  61〜70 (10)
Coda 71〜74 (4)

それでは<1コーラス目>の[ A 1] 1〜8から始めましょう。
8小節のコード進行は、すでに書き込んでいますよね。

[ A 1] 1〜8
|| FM7 | Cm7 F7 | B♭M7 | B♭m7 E♭7 |
| F(Bass C) / Am7 A♭7 | Gm7 | A♭M7 D♭M7 | G♭M7 ||

[ 1 ] FM7
右手(ド、ミ、ラ=5、7,3)の「ミ」がM7(メジャー7th)です。

次のコード、3拍目の裏拍は「Gm」。
トニック・コード「F」のメロディーに第4音が来た時、
「B♭」や「Gm7」(サブ・ドミ系)のコードを弾きます。
 と言うことは、
メロディー(ラー♭シーラ)に対して、普通なら、
「F」(ドファラ)「B♭」(レファ♭シ)「F」(ドファラ)
というコードを弾いてもいいのです。
しかし、これでは内声(上から2番目の音)が(ファファファ)
と同じ音の繰り返しになってしまいます。
そこで
「Am」(ドミラ)「Gm」(レソ♭シ)「F」(ドファラ)
のようにコードを弾くと、
内声が(ミソファ)になってメロディーらしくなります。
細かいことですが、ここが凡人とは違うのですね。

[ 2 ] Cm7 F7
「Cm7」
左手(ド、♭シ=1,♭7)
右手(♭ミ、ソ、レ=♭3,5,9)
この押さえ方はよく使いますので、
移調して12のコードで弾けるようにしましょう。

「F7」
左手(ファ、ラ=1,3)
右手(♭ミ、♭ソ、ド=♭7,♭9,5)
「♭ソ 」 は 「♭9th 」です。

[ 3 ] B♭M7
コードを1拍分、前の小節の4拍目に出して弾いていますね。
ジャズでは(カプースチンも)よくやります。
左手(♭シ、ファ=1,5)
右手(ラ、ド、レ、ファ=M7,9,3,5)

[ 4 ] B♭m7 E♭7
2拍目のコードが「B♭m7」です。
左手(♭シ、♭ラ=1,♭7)
右手(♭レ、ファ、♭シ=♭3,5,1)

1拍目の左手に「ラ」がありますね。
これは正式に書くと「B♭mM7」ですが、この「ラ」は
2拍目「B♭m7」の「♭ラ」へ行く装飾的な音。
本来のコード機能を、はっきりさせない目的で使用します。
カプースチンは、この様なことを多用します。

「 E♭7 」
左手(♭ミ=1)
右手(ソ、♭シ、♭レ、ファ=3,5,♭7,9)

♪ここまで(1〜4小節)のコード進行、
ジャズの名曲「ミスティ」と同じですね。
作曲者は、エロール・ガーナー。ジャズでよく使う進行です。

[ 5 ] F ( Bass C ) / Am7 A♭7
コード「 F 」の第5音=「ド」がベース音になっています。
右手は、メロディーが「♯ソ、ラ」ですので、
半音下のコード「 E 」から「 F 」に3声で解決させています。
1小節目「Gm」のように、この「E」も装飾的なコードです。

「Am7」は、本来は3拍目にあるのですが半拍前で弾いています。

「A♭7」は「D7」の代理コードです。
本来4拍目ですが半拍前で弾いています。
右手1番上の音「レ」は「♯11th」です。

[ 6 ] Gm7
また1拍分を前の小節に出していますね。(3小節目と同じ)
メロディーの「♭ラ」は、
「F」のキーの第3音「ラ」を意図的に半音下げて
ジャズらしいフィーリングを出しています。(ブルーノート)

[ 7 ] A♭M7 D♭M7
7〜8小節のメロディーは「ファ」ですので、
普通ならコードも「F」でいいのです。
しかし、9小節目に「F」のコードがあるので、
その前の2小節は偽終止(ぎしゅうし)を使ったのです。
A♭M7
左手(ラ=1)
右手(ソ、ド、ファ=M7,3,6)

D♭M7
左手(レ=1)
右手(ファ、ド、ファ=3、M7,3)

「M7コード」での4度進行です。
(A♭から4度上のD♭、さらに4度上のG♭へ)

[ 8 ] G♭M7
G♭M7
左手(♭ソ、♭レ=1,5)
右手(ファ、♭シ、♭ミ=M7,3,6)

左手の8分音符で動くフレーズがありますね。
コード・トーン(♭レ=5、♭ソ=1)を丸で囲って下さい。
これ以外の音は、全部装飾的な音です。
「♭ミ、ド」は上下から「♭レ」へ、
「♭ラ、ソ」は半音が2つ下行して「♭ソ」へ、
「ド」は半音下から「♭レ」へ、それぞれ解決していますね。
この様に、フレーズは
「どれがコード・トーンで」
「どれが装飾音か」を分析すると
分かり易くて、覚え易くもなります。

=========================

[ A 2] 9〜16 に進みましょう。

[ A 2] 9〜16
|| FM7 | Cm7 F7 | B♭M7 | B♭m7 * E♭7 |←ミスプリント

| D♭7 / F (Bass C) A♭7 | G7 | G♭M7 | FM7 ||

*12小節目、3拍目、左手の最下音「E」は、ミスプリント。
「E♭」にする。(4,28,64小節と比較してみよう)。

*13小節目、2拍目の裏、以前は「C」と書きましたが、
「F ( Bass C )」 にして下さい。

[ 9 ]〜[ 11 ] は [ 1]〜[ 3] と同じですので省略します。

[ 12 ] B♭m7 E♭7
「B♭m7」
左手(♭シ、♭ラ=1、♭7)
右手(♭レ、ド=♭3、9)
[ 4 ] では左手の1拍目に「ラ」がありましたが、
ここでは「♭ラ」を最初から使っています。

「E♭7」(左手の「ミ」は、ミスプリント。♭を付ける)
左手(♭ミ、♭シ、ソ=1、5、3)
右手(♭レ、ファ、♭シ=♭7、9、5)
左手が2拍目で「ソ」を弾いた所から「E♭7」です。
[ 12 ] と [ 4 ] を、よく比べて下さい。
「 4 」では、4拍目が「E♭7」です。
(3拍目は、2拍目の「♭ラ」が、まだ残っています)。
[ 4 ] を正確に書くと、1拍ずつ次のようになります。
| B♭m(M7)、B♭m7、E♭7( sus4 )、E♭7 |
ツーファイブの装飾です。

[ 13 ] D♭7 F( Bass C ) A♭7
「D♭7」(1拍半)
左手(♭レ、ファ、シ=1、3、♭7)
右手(♭ミ=9)

「F ( Bass C )」(2拍目の裏)
左手(ド、ラ=5、3)
右手(レ、ミ、ソ=6、M7、9)

「A♭7」(3拍目の裏)
左手(♭ラ、♭ソ=1、♭7)
右手(ド、ファ=3、13)

[ 14 ] G7
1拍分、前の小節に出した時点では「Gm7」に見えますが、
この小節 [ 14 ] の1拍目、左手に「シ」がありますので「G7」です。
「G7」
左手(ソ、ファ、シ=1、♭7、3)
右手(ファ、♭シ、レ=♭7、♯9、5)
[ 6 ] では「Gm7」でしたが、ここでは「G7」。
メロディーの「♭ラ 」は、 [ 6 ] で説明したブルーノート。

[ 15 ] G♭M7
「G♭M7」
左手(♭ソ、♭レ=1、5)
右手(ファ、♭シ、♭ミ=M7、3、6)
右手のフレーズで使われているスケールは、
F マイナー・ペンタトニック・スケール。
(ファ、♭ラ、♭シ、ド、♭ミ)。

コードとしては、
「 G♭M7 」の上に「 A♭」が乗っている分数コード、
分母「 G♭M7 」、分子「 A♭ 」です。
このコード(分母、分子の両方)が半音下がると、
次の小節のコードになります。

[ 16 ] FM7
「FM7」
左手(ファ、ミ、ラ=1、M7、3)
右手(レ、ソ、シ=6、9、♯11)
右手のコードは「G」の第2転回形。
分数コード=分母「FM7」、分子「G」

左手(低音の)フレーズ、
「ファ」(1)、「ド」(5)がコードトーン。
「シ、♭レ」は半音下と上から「ド」に、
「レ」は半音下から次の小節の「♭ミ」へ
解決する装飾的な音です。

===========================

[ B ] 17〜24
| E♭m7 A♭7 | Fm7 B♭m7 | Bm7 / E7( B♭7) | AM7 Bm7 Cm7 C♯m7 |

| Dm7 G7 |Em7 Am7 | A♭m7 D♭7 | Gm7 C7 ||

[ 17 ] E♭m7 A♭7
この小節から「キーD♭」に転調しています。
「m7  7」(ツー・ファイヴ)です。
「E♭m7=m7」
「A♭7=坑掘

[ 18 ] Fm7 B♭m7
この小節は、本来なら「D♭M7」です。
前の小節から「m7 7 機廖淵帖次Ε侫.ぅ堯Ε錺鵝砲
「キーD♭」に転調しているからです。
しかし、
ここでは「トニック(D♭M7)の代理」(m7、m7)を
2つ使って4度進行にしています。
「Fm7=m7」
「B♭m7=m7」

[ 19 ] Bm7 E7( B♭7)
この小節から「キーA 」に転調。
「Bm7=m7」
「E7=7」
(B♭7)=(侠7) は、「E7」の代理コード。

[ 20 ] AM7 (Bm7 Cm7 C♯m7)
[ 19 ]〜[ 20 ] は 「キーA 」ですね。
「ツー・ファイヴ・ワン」ですから、
この小節は「AM7」だけでいいのです。
2拍目からのコードは装飾的なもの。
次の小節が「Dm7」ですので、ベース音「D」に向かって
「AM7」のベース音を「ラ、シ、ド、♯ド」と設定。
そして、普通なら単音のベース音に、
すべてコードを付けると、このようになるのです。
「AM7 Bm7 Cm7 C♯m7」

[ 21 ] Dm7 G7
ここから「キーC」の「m7 7」(ツー・ファイヴ)
「Dm7=m7」
「G7=7」

[ 22 ] Em7 Am7
この小節の本来のコードは?
もう、わかりますよね。
前の小節から「m7 7 機廚任垢ら、
「CM7」ですね。前の小節から「キーC」に転調しています。
しかし、[ 18 ] と同じで
「トニック(CM7)の代理」(m7、m7)を
2つ使って4度進行にしています。
「Em7=m7」
「Am7=m7」

♪ここが「CM7」だなんて信じられない人は、
2コーラス目の同じ小節を見て下さい。[ 58 ] です。
1拍目の左手、完全に「CM7」ですよね。

♪[ 17〜18 ]のメロディーとコード進行が半音下がって
 [ 21〜22 ]になっています。少し変奏していますが。

♪[ 18 ]のB♭m7が半音「上がって」
次の小節[ 19 ]のBm7に進行したのに対して、
この小節[ 22 ]のAm7は半音「下がって」
次の小節[ 23 ]のA♭m7に進行しています。

[ 23 ] A♭m7 D♭7
次の小節にある「C7」に行くためのコード「G7」。
その「G7」の代理コードが「D♭7」。
その「D♭7」を「m7 7」にすると、
「A♭m7 D♭7」になります。
この「m7 7」が半音下がると
次の小節のコード進行になります。

♪この小節のメロディーは、[ 17 ]、[ 21 ]と
同じモチーフが使われています。
(m7で11th、7で13thから5thへ)
「A♭m7」の「♭レ」が「11th」です。

「D♭7」
左手(ファ、♭ド、♭ミ=3,♭7,9)
右手(♭シ、♭ミ、ソ、♭シ=13,9,♯11,13)
分数コードです。分母「D♭7」、分子「E♭」(右手)

[ 24 ] Gm7 C7
「キーF」の「m7 7」
「Gm7=m7」
「C7=坑掘
これで無事に「キーF」に帰って来れました。
実に鮮やかな転調でしたね。

[ B ] の8小節をまとめると、2小節での転調です。
「D♭」→「A 」→「C」→(「F」)

ジャズ理論を学んだ人なら、この8小節はすごく覚え易いです。
すべて理論どおり、きれいなコード進行(4度進行中心)で
作曲されているからです。
これを、意味もわからずに丸暗記で弾こうとする人は、
何十倍もの時間を使うことになります。
ジャズ理論をよく知らない人でも、
この解説を何回も読んで勉強すれば、
何も知らない時よりも曲が覚え易いことを実感出来ると思います。

===========================

[ A 3] 25〜36

|| FM7 | Cm7 F7 | B♭M7 | B♭m7 E♭7 |

| D♭7 *F(Bass C) | Bm7(♭5) | B♭m7 * A♭M7(♯5) | G7 |

| Dm7(♭5) D♭7 | C7(4) | C7(4) | C7(4) ||

*[ 29 ] 2つ目のコードを以前は「C」にしていましたが、
「F (Bass C)」に変更しました。

*[ 31 ] 2つ目のコードは、
各声部の流れの中で出来てしまったコード?
書かなくてもいいのですが、一応書いておきました。

          ☆

それでは、解説を続けます。

[ 25 ] FM7
1拍目の右手コード(レ、ミ、ソ、ラ、ド)は、
(6,M7,9,3,5)です。

メロディー「ラ、♭シ、ラ」は、[ 1 ]、[ 9 ]よりもオクターヴ上げて、
4音のコード(「FM7」と「Gm7」)で弾いています。
しかも両手で同じ押さえ方を弾いて厚いサウンドにしています。
([ 1 ]と[ 9 ]では、3音のコードでしたね)。

[ 26 ] Cm7 F7
「Cm7」は、
左手(♭シ、♭ミ、ソ=♭7,♭3,5)
右手(レ、ソ、♭シ、レ=9,5,♭7,9)
分数コード(分母「Cm7」、分子「Gm」)

1拍目はベース音がありません。
もし、2拍目の「ファ」が1拍目からあると
「Cm7(Bass F)」または「F7(sus4)」になります。
[ 1 ]、[ 9 ]の「Cm7」も同じように解釈出来ます。
1拍目の裏、ベース「ド」を「F7」の第5音と解釈する。

「F7」の「♭ソ」は「♭9」です。

[ 27 ] B♭M7
右手コードは1拍分、前の小節に出しています。
(レ、ラ、ド、ファ=3,M7,9,5)

メロディー(ファ、ソ、ファ)に対して
「ソ、ド、ファ=6,9,5」
「ラ、レ、ソ=M7,3,6」の4度和声。

[ 28 ] B♭m7 E♭7
[ 12 ]と、ほとんど同じです。
1拍目の右手に「ファ」があるか、ないかの違いですね。

[ 29 ] D♭7 F(Bass C)
以前2つ目のコードを「C」としましたが、
「F (Bass C)」に変更します。

この小節 [ 29 ]と[ 13 ]との違いを比べましょう。

[ 13 ] では4拍目に「G7」があったので、
その前に「A♭7」を使いました。
しかし今回[ 29 ]の4拍目は「Bm7(♭5)」なので、
ベース音が「♭レ、ド、シ」と半音で下行します。
3拍目の裏拍、メロディー「ファ」は、
「A♭7」を使う必要がなくなったので
単音だけになっています。

[ 30 ] Bm7(♭5)
[ 13 ]では「G7」でした。
「G7」のコードトーンに「9」を加えて(ソ、シ、レ、ファ、ラ)
ルートを省略すると(シ、レ、ファ、ラ)=Bm7(♭5)です。
この2つのコードは近い関係にあることがわかりますね。

[ 31 ] B♭m7 A♭M7(♯5)
B♭m7から短3度下のコードに行く時、
ベースに「♭7」を経過音として使うと
スムーズなベース・ラインになります。

| B♭m7 / B♭m7(Bass A♭) | G7 |

ベース・ライン(♭シ、♭ラ、ソ)に対して、
右手の内声も並行して(♭レ、ド、次小節のシ)にする。
ベース「♭ラ」の上に「ド」を使った時点で考えられるコードは、
普通なら「A♭」または「A♭7」。
しかし、メロディーに「ソ」があるので「A♭M7」
さらに下から2声目は、「G7」の「♭7=ファ」に
半音下から解決するための「ミ」。
「A♭」から見ると「ミ」は「♯5」ですので、
これらの音を合計して、無理やりコードネームにすると
「A♭M7(♯5)」になってしまうのです。
各声部の流れ(横)を考えて作ったところを
コード(縦)で見るから無理がある。
ここは各声部の横の流れで覚えましょう。

[ 32 ] G7
[ 30]と同じフレーズですが「ラ」だけ「♭ラ」。
[ 14 ]と同じブルーノートです。

[ 33 ] Dm7(♭5) D♭7
メロディーは[ 29 ]と[ 31 ]のモチーフですが、
最初の2音を変えています。
なぜでしょう?
前の小節[ 32 ]の最後の3音が「♭ラ、ソ、ファ」なので
同じ音の繰り返しを避けた。(3回目のモチーフ使用でもあるから)。

コードは、前の小節から「G7」が2小節続いているのですが、
この小節だけ「m7 7=Dm7 G7 」に分割したのです。
そして「Dm7」は、メロディーに「♭ラ」があるので
「Dm7(♭5)」にします。

「G7」は、メロディーが「ソ」(ルート)の時に使うと
ベース音も「ソ」になり重複します。
このような時は、代理コード「D♭7」を使います。
そうすると、メロディー音「ソ」が「♯11」になり、
ジャズサウンドの度合いが増すからです。

[ 34 ] C7(sus4)
この小節から3小節は同じコードです。

右手で「B♭」のコードを弾いていますね。
「B♭(Bass C)」と書いても同じコードです。

この3小節で使われている音は、
「C ミクソ・リディアン」の第3音を省略したスケール。
「ド、レ、ファ、ソ、ラ、♭シ」
このスケール(6音)をコードにすると、
下から「ド、ソ、♭シ、レ、ファ、ラ」=B♭M7(Bass C)=C7(sus4)

[ 35 ] C7(sus4)
左手コード(ド、ファ、♭シ、レ=1,4,♭7,9)

[ 36 ] C7(sus4)
メロディー「♯ソ」は臨時の装飾な音で、
次の「ラ」に半音下から解決しています。

========================

この続きですが、
大変に長くなってしまいましたので、
2コーラス目からは新たに「解説2」として投稿します。
その前に別の記事も投稿する予定ですので、
ここまでをしっかり勉強して
続きは予習しておいて下さい。(5月9日)

terusannoyume at 09:21|PermalinkComments(7)TrackBack(0)「カプースチン」分析研究 

2007年05月03日

アドリブ上達の重要課題

ジャズ・ピアノ上達を望むなら
以下の課題を練習しよう。
アドリブが上手くなるためには、
コードをマスターすることが重要な課題。

クラシック・ピアノ学習者も練習しよう。
曲の和声が今までよりも理解出来るようになり、
暗譜も楽になってくる。
特にカプースチンを弾きたい人は必修課題。

対象は初心者から上級者まで全員。
各自のレベルに合わせて
自分で以下の課題を(どう弾くか)工夫すること。

♪半音上行。
|| C | D♭| D | E♭ |
| E | F | G♭| G |
| A♭| A | B♭| B ||(C)

♪半音下行。
|| C | B | B♭ | A |
| A♭ | G | G♭ | F |
| E | E♭ | D | D♭ ||(C)

♪完全4度上行。
|| C | F | B♭ | E♭ |
| A♭ | D♭ | G♭ | B |
| E | A | D | G ||(C)

例えば
左手ルート、右手コード。
基本形を弾く。
転回形を弾く。
1小節内で基本形と転回形を弾く。
分散和音でも弾く。

中級〜上級者も必ず「基本3和音」から復習すること。
「えー、基本3和音なんか弾けるよ」
などと言わないように。
以下の課題は上級者でも練習しないと弾けない。
例えば

<課題1>
基本形、第1転回、第2転回、オクターブ上の基本形、
さらに続けて逆に元の基本形まで戻る。
これを8分音符で速いテンポで弾く。
12のコードをインテンポで途中絶対に止まらずに弾く。
「意外と難しいぞ!」

<課題2>
12のコード(基本形)を4分音符で移動していく。
(半音で上行した場合は、4小節目の1拍目で
スタートのコードがオクターブ上に来ることになる)。

8分音符で移動。2小節目の3拍目で元のコード。

3連符では2小節目の1拍目で元のコード。

16分音符では何と同じ小節内の4拍目で元のコード。

これらの課題を半音上行、下行、完全4度移動。
出来る限りの速さで弾く。

<課題3>
課題2を、第1転回形で弾く。
次に、第2転回形で弾く。

あなたは以上の課題を
最後まで止まらずに弾く自信があるだろうか?

<課題4>
中級〜上級者は
テンションを加えたコードでも<課題2>を練習しよう。

         ☆

さあ、練習を始めよう。
ジャズ、クラシックなどジャンルに関係なく全員が対象。
初心者から上級者まで自分のレベルに応じて、
少し努力すれば出来る範囲で、楽しく練習すること。
自分の音楽的レベルが上がるのは誰でも楽しいよね。

♪半音上行。
|| C | D♭| D | E♭ |
| E | F | G♭| G |
| A♭| A | B♭| B ||(C)

♪半音下行。
|| C | B | B♭ | A |
| A♭ | G | G♭ | F |
| E | E♭ | D | D♭ ||(C)

♪完全4度上行。
|| C | F | B♭ | E♭ |
| A♭ | D♭ | G♭ | B |
| E | A | D | G ||(C)

☆マイナーコードも練習しよう。
♪半音上行、下行。

♪完全4度上行。
|| Cm | Fm | B♭m | E♭m |
| G♯m | C♯m | F♯m | Bm |
| Em | Am | Dm | Gm ||(Cm)

☆ドミナント・7th・コード
♪半音上行、下行。

♪完全4度上行。
|| C7 | F7 | B♭7 | E♭7 |
| A♭7 | D♭7 | G♭7 | B7 |
| E 7 | A7 | D7 | G7 ||(C7)

☆マイナー7th・コード
♪半音上行、下行。

♪完全4度上行。
|| Cm7 | Fm7 | B♭m7 | E♭m7 |
| G♯m7 | C♯m7 | F♯m7 | Bm7 |
| Em7 | Am7 | Dm7 | Gm7 ||(Cm7)

          ☆

☆完全4度上に進行する手前に半音上のコードを持って来る。
|| C7 ( G♭7)| F7 ( B7)| B♭7 ( E7)| E♭7 ( A7) |
| A♭7 ( D7) | D♭7 ( G7)| G♭7 ( C7) | B7 (F7) |
| E 7 ( B♭7)| A7 ( E♭7)| D7 ( A♭7)| G7 ( D♭7)||(C7)

この課題は、特に重要だ。
ドミナント7thの代理コードがすべて練習出来る。
中級〜上級者は、基本コードを練習したら、
テンション・コードでも練習しよう。

例えば
 左手(ルート)
 右手(♭7,9,3,13)
または(3,13,♭7,9)

さらに「両手のコード」でも練習しよう。
1.左手にルートがあるコード

例えば
左手(1,♭7)、右手(3,13,9)

2.左手ルート省略のコード

例えば
左手(3,♭7,9)、右手(5,1)

弾くタイミングも、最初は小節内2つのコードを
2分音符で弾く。
次に代理だけ4拍目(4分音符)で弾く。

最終目標は、4拍目の頭で代理コード、
すぐに裏拍で次のコードを半拍前に出して弾く。

各自、自分のレベルに応じて工夫しよう。

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2007年05月02日

作曲法あれこれ(3)

いろいろな作曲家の伝記を読んでみても、
作曲中の霊感について書いてある本は滅多にありません。
「滅多にない」のですが、実は「ほんの少しならある」のです。
その中の1冊を紹介しましょう。

「我、汝に為すべきことを教えん〜
作曲家が霊感を得るとき」(春秋社・2800円+税)

著者アサー・M・アーベル(音楽記者)が
クラシック作曲家(ブラームスなど6名)と
「作曲中の霊感について」対話したものをまとめた本。

前半(本文の約半分)は、ブラームスとの対話。
(1896年の晩秋、3時間の会話を速記者に記録させた)。

まず始めに、ブラームスが
大作曲家について語った部分を引用します。

♪「ベートーヴェンは、着想は神から来ると断言した」
(4ページ10行目)
どこでどのように断言したかは、4〜7ページを参照。

この本とは関係なく、私がいつも思っていること。

耳が不自由で「第九」のような永遠不滅の曲を作れるだろうか?
耳が聞こえる多くの作曲家でさえ、
未だに「第九」以上の傑作を書いた人はいない。
物質的な耳は聞こえなくても、心の耳は聞こえていた。
つまり、霊感による音楽は充分に聞こえていた
と考える方が納得出来る。
これこそ本当の「神がかり」状態。

さらに、ブラームスは言う。

♪「これはモーツァルトの作曲法でもある」
(9ページ終りから2行目)

モーツァルト自身の言葉は、
訳注、第1章[12](238〜9ページ)
「全体が、ほとんど完全に仕上がった形で心に浮かんでくる」
(訳注、239ページ上段7行目)
「何もかも、全部いっぺんにきいてしまう」
「夢の状態で起る」
訳注では、この文章を引用したのは
参考文献の273〜4ページと書いているが、
現在は「モーツァルトの手紙」吉田秀和編訳、
講談社学術文庫(306〜314ページ)に全文。
訳注では省略された部分、また全体の流れがよくわかります。
引用部分は、309ページ2行目から。

実はこの手紙、「偽作」とされているらしいが、
これを書いた人は創造過程をかなり理解している人物。
私としては「本物」「偽作」関係なく、
作曲中の霊感について上手く表現している文章として評価します。

さて、ブラームス本人の証言は次回に引用しましょう。

terusannoyume at 05:49|PermalinkComments(0)TrackBack(0)作曲法あれこれ 

2007年05月01日

テリー・ハーマン5月ライヴ

5月1日になりました。
今月のライヴは、ちょうど10日後の5月10日(木)です。

4月15日の演奏旅行から体調を崩し、
後半はブログが進みませんでした。
しかし、それが良い充電期間になりましたので、
5月からブログ、ライヴ共、さらに充実させていこうと思います。

今回も楽しいライヴを計画しています。
ぜひ、来て下さいね。

「幻のテリー・ハーマン・トリオ」ライヴ

ピアノ 坂元輝 / ベース 根市タカオ / ドラム サバオ渡辺

5月10日(木曜日)

代官山「CANDY」(イタリアン料理のレストラン)
TEL:03-5428-3311
開店 18:00
演奏 19:30

渋谷駅からバスが出ていて、お店の前で止まります。
詳しくは(メニュー、地図など)以下の案内を。
http://music-candy.com./information.htm

terusannoyume at 04:47|PermalinkComments(0)TrackBack(0)ライヴ楽屋裏話 
プロフィール
坂元輝(さかもと・てる)
「渡辺貞夫リハーサル・オーケストラ」で、プロ入り(21歳)。
22歳、自己のピアノ・トリオでもライヴ・ハウスで活動開始。
23歳、「ブルー・アランフェス」テリー・ハーマン・トリオ(日本コロムビア)
以後19枚のアルバム発売(現在廃盤)。
28歳、ジャズ・ピアノ教則本「レッツ・プレイ・ジャズ・ピアノ/VOL.1」
以後14冊(音楽之友社)現在絶版。
ネットで高値で取引されている?
(うそ!きっと安いよ)
他に、2冊(中央アート出版社)。
音楽指導歴40年。
プロから趣味の人まで対象に東京、京都にて指導を続けている。
Archives
カプースチン・ピアノ曲集